ついにスタート! 独自のクラウドファンディング
初めての挑戦はやっぱり不安。。。
今日からクラウドファンディングサイトを使わずにクラウドファンディングにチャレンジします。
https://eat-note.com/crowdfunding1/miurafarm/
今回、クラウドファンディングを始めるに至った背景や、クラウドファンディングサイトを使わない理由を綴りたいと思います。
農業に興味のある方はもちろん、これからクラウドファンディングにチャレンジしたいと考えている方に読んで頂けると嬉しいです。
目次
美味しすぎるトマトをみんなに届けたいがモチベーション
今回のクラウドファンディングの主役は、山口県宇部市で8年前から就農している三浦さんである。
三浦さんとの出会いは今から半年以上前の、2020年11月に遡る。
きっかけは、私自身、農林水産省の事業で、「移住定住、新規就農に係るインターンシップ」に1ヶ月にわたって参加したことである。
そのインターンシップでは、「楠こもれびの郷」という直売所や温泉やカフェを運営する施設に寝泊まりして、農業を軸に研修を受けた。
そんな中、宇部市内でIoTを駆使したスマート農業に従事する方を紹介頂き、1時間の講座を受けた。その講座を担当頂いたのが今回の主役となる三浦さんである。
講座では、トマトがすくすく育つために欠かせない栽培環境づくりを教えて頂いた。特に、トマトの樹の成長に欠かせない「CO2(二酸化炭素)」をデータに基づいてどう散布するかを熱く語っていたことが印象深い。
そんな、トマト一筋の三浦さんの作るトマトは、陳列後すぐに売り切れたり、直売所に指名買いする方が多くいることは地元の宇部市内では有名な話であった。
毎年問題にぶつかり、順風満帆とは言えない就農後の人生
そんな誰からも愛されるトマトを作る三浦さんの農業人生は、実は順風満帆とは程遠いのが実情。それは3つの大きな悲しい問題にぶつかりながらも乗り越えてきた過去があるからである。
(波乱万丈な農業人生! 三浦さんのトマトの酸味は三浦さんの汗と涙の結晶と言っても過言ではないかもしれない。)
交通事故で収穫できず泣く泣く廃棄に
三浦さんのトマトはほぼ全てが宇部市内で売りさばいている。販路は、市内のスーパーや直売所やレストランであり、基本的には三浦さんやご家族が販売先まで自分で配達している。なぜなら、農協(JA)を通していないため、物流は自身で担う必要があるためである。
出荷の時間は早朝であったり、深夜であったり、販路先のニーズに合わせて柔軟に対応が必要。そんな配達途中の最中、後ろからの車に追突されて骨折と打撲。通院を余儀なくされた。
農作業は家族の手を借りながらも、基本は三浦さんメインで担っている。そのため、通院により毎日の作業や農薬散布ができず、トマトが病気になり思うように栽培できず、大事な収穫時期を逃してしまった。ついには、事故の保険も大して下りず、トマトの収穫も逃した結果、農業の収入が激減した。
病害の侵入によりハウス内のトマトが大ダメージ
また、別の年には、三浦農園がIoTを取り入れていることもあり、先進農業に興味をもっている農家から「見学させて下さい」と申し込みがあった。
三浦さんも農業を担う方々と切磋琢磨したいという想いもあり、農家をどんどん受け入れていた時期がある。しかし、それがアダとなり病害虫の持ち込みを許してしまった。無造作に受け入れた結果、ハウス内にある異変が起こった。
トマトの樹が萎れはじめ、防除のために農薬を散布しても、気付いた時には「時すでに遅し」。泣く泣く枯れていく様子を呆然と眺めることしか出来なかった。
その結果、収量は例年の半分くらいまで落ちる月もあり、収入に大ダメージを与えてしまう。
トマトの土壌の中にも病害が。。。
視察で病害が持ち込まれたことの反省を生かして、それ以降は視察の受け入れは、極力、断るようにした。
しかし、病害は人以外からも侵入することに。
それは、トマトにとって欠かせない土壌からの侵入である。
実は昨年の2020年より、毎年土壌を購入していた業者が販売できない状況になり、別業者へ切り替えた。
土壌の値段は例年より安くなったが、その土壌の品質は見るからに低かった。
しかし、定植の時期も差し迫っている中で、そこから別の土壌に切り替える時間の猶予もなく、ハウス内に土壌を敷き詰めて行った。
土壌の準備も整い、トマトの苗を定植していざ生育に入っていくときに異変が発生。
前回の病害の侵入同様、枯れはじめるトマトの苗がちらほら現れるようになる。
反省を生かして、萎れ始めた苗はすぐさま抜いて処分して防除を徹底した。
結果的には850本ある苗のうち、200本ほどは除去せざるを得ない状況になる。
除去した苗の数はそのまま収量に影響してしまう、即ち、農業収入の激減に繋がる。
詳細な金額はお伝えできないが、今年、得る予定であった農業収入のうち、70~80万円の損失に繋がった。
来年こそは万全を期して美味しいトマトを全国に届けてほしい
かなりネガティブな流れになってしまったが、来年こそは準備をしっかりと整え、今までの逆境をばねに「儲かる農業」の実現を私もサポートする。
そこで、三浦さんの目標の一つである、「反収(1,000m2)1000万円」を実現するために、トマト増産のクラウドファンディングを実施する。
https://eat-note.com/crowdfunding1/
農業において、反収というと作物によって大きく異なるが、お米の場合は10~20万円、野菜の場合は100万~200万円、高単価のイチゴであっても数百万円の世界である。
そんな「儲からない」ことが一般化している農業界において、三浦さんは次世代を担うお子様に「農業ってカッコイイ」と言ってもらい、儲かる農業を継承していきたいという熱い想いをたぎらせている。
かなり壮大なテーマではありますが、もし、賛同頂ける方や一度トマトを食べてみたい方はご支援いただけると幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
トマトズキッズ(トマトが好きで次世代を担うお子様)プロジェクト始めます!
- 売り切れ続出! 食べたくても食べられないトマト
- お子様に大人気の理由はおやつ代わりになるあま~いトマト
- トマトを食べた人の驚きの声
- 実現したい夢は「次世代を担うトマトズキッズ」を増やすこと
- 最初の超えるべき壁は3000万円の資金を調達
- トマトズキッズへ向けたリターンのご紹介
- 目玉のリターンは「パスポートマト」
売り切れ続出! 食べたくても食べられないトマト
農家の三浦さんは元々はサラリーマンとして働いていたが、今から8年前より就農。
トマトは7年前から独自の栽培ノウハウで作り始めた。
ノウハウを蓄積するために、システムを導入して、甘くて美味しいだけではなく、持続可能な農法にも取り組む。
そんなトマトは、なんと郵便局で販売。
無人販売に向けた新たな取り組みにも挑戦。
(現在、生産が追いつかず売り切れ続出。。。)
お客さんはトマトを買うために郵便局の開店前から並んでいる。
最近では事前に整理券が配られるほどの賑わいぶり。
その背景には、出荷するトマトに三浦さん独自の厳しい基準を設けている点である。
例えば、色や形や完熟具合など三浦さんだけが見極めることができる厳選ポイントがいくつもある。
その基準をクリアしないトマトは規格外として、加工品などに回している。
スーパーでは手に入らない、厳しい基準を通過したトマトだからこそ、ここまで顧客を惹きつけているのかもしれない。
お子様に大人気の理由はおやつ代わりになるあま~いトマト
また、顧客からよく聞く言葉がある。
それは「わざわざ遠方からこのトマトを買いに来るのは孫や家族と美味しさを分かち合える」という言葉である。
特に、お子さんやお孫さんが喜んで食べるという次のような声を多数聞く。
「孫がおやつよりもトマトを食べるようになった」
「子どもはトマト嫌いだったが、今ではトマトは生活に欠かせなくなった」
「冷蔵庫にトマトが入っていないと子どもが騒ぐようになった」
「娘が何度もおかわりをねだるほど大人気のトマトだった」
トマトを食べた人の驚きの声
トマトを食べたご本人の方々からの喜びや驚きの声をご紹介します。- 想像をはるかに上回る美味しさ。自分の常識の狭さを痛感した。(村中様)
- 元々トマトが大好きで、皮の硬さが程よく食べ応えがある。とくに、皮の甘さが病みつきに。(加藤様)
- オリーブオイルと一緒に食べたが絶妙なマッチング。妻も感動するほどの美味しさだった。(小川様)
- 出産お祝いトマトありがとう♪ 真っ赤で身と味が詰まって美味しかったです。(米澤様)
- 生のままで食べるのが一番活きるトマトで皮の周りが一番美味い。妻にプレゼントしたら「甘っ、うまっ!」と美味しさに驚愕。(樋口様)
- 奥さんとそのまま&オリーブで頂いて、激甘の美味でした。(小倉様)
- 奥さんの実家へ手土産で持っていき、「美味しい」と大好評でした。(上野様)
- お世辞抜きで本当においしく、ほかのトマト食べられなくなるほど濃厚でとても美味しいトマトでした。(松尾様)
実現したい夢は「次世代を担うトマトズキッズ」を増やすこと
そんな山口県内外問わず大人気のトマトをもっと多くの方々、特に次世代を担うお子様に新たなトマトの可能性を伝えたい。
トマトは言わずと知れた、リコピンやビタミンなどの栄養が豊富な健康野菜!
甘くて美味しいトマトをきっかけに野菜好きなお子様を増やして、健やかな毎日を送るきっかけを作りたいと三浦さんは熱い想いをたぎらせる。
食べるだけではなく、次世代を担うお子さんたちに三浦農園が取り組む先端農業に触れる機会を提供し
「農業って実はカッコイイことを伝えて、自分たち世代では無理であろう革新を起こす世代を作り出す」
ことを夢を掲げている。
そのために、三浦農園では、栽培ノウハウを磨き続けて、カッコイイ農業を担うトマトズキッズ(トマトが好きで次世代を担うお子様)を増やすことがミッションである。
https://eat-note.com/crowdfunding1/
最初の超えるべき壁は3000万円の資金を調達
現在の栽培規模では山口県内で売り切れてしまうため、全国にトマトズキッズを増やすためにはトマトハウスの増設が不可欠。
しかし、誰しもが食べて感動するトマトを作るためには、どうしてもトマトにとって心地よい良い環境を作り上げることが必要。
そのために、3000万円という資金の調達が立ちはだかる大きな壁である。
今回、そんな資金調達の一つの取り組みとしてクラウドファンディングを立ち上げる。
公開は6/15を予定しているので乞うご期待ください。
トマトズキッズへ向けたリターンのご紹介
今回、トマトズキッズの仲間を増やすために、三浦農園のストーリーが詰まった「特別な絵本」を準備します。先着でトマトの絵本にお子様が登場するかも♪
また、トマトの苗木に命名する権利も提供予定してますので、お子様のお名前を付けることも可能です!
目玉のリターンは「パスポートマト」
今回、トマト増産に向けて高額出資して頂けるサポーター様へのリターンとして「パスポートマト」の発給を予定している。
コロナ禍で海外に行けない中、気持ちだけでも非日常を味わって頂きたい。
そんな想いで「パスポートマト」を発給し、一度食べたらもう戻れない、トマトの先行予約と割引付与を予定。
(数が限られている中でも最優先に出荷します。)
出資額とリターンは次のようなものを考えています。
もしこんなリターンがあったら良いななど、ご意見あれば下記のフォームから教えて頂けると助かります。
トマトズキッズのプロジェクトに共感頂ける方や応援頂ける方のご参加お待ちしております。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
コロナ禍を追い風に! 上場したらTシャツを脱ぐ覚悟の女性起業家
みなさんは「食べチョク」という言葉は聞かれたことがあるでしょうか?
食べチョクを運営するビビットガーデンの代表である秋元さんは私と年齢が近いこともあり勝手にライバル視しています。
そんな「食べチョク」は最近、カンブリア宮殿でも取り上げられて、日に日に注目と勢いを増しています。
今回は代表の秋元さんが執筆された著書「365日 #Tシャツ起業家 「食べチョク」で食を豊かにする農家の娘」をもとに私との共通項について綴ります。
目次
まずは退路を断つことがスタート
秋元さんはDeNAで働いていたが、農業ビジネスをやりたい一心で退職を決意。
とは言いつつも、副業で農業ビジネスを立ち上げていたわけではなく、退職してから事業構築に取り組んだ。
もちろん農業ビジネスからの収入はゼロだったので、DeNAのキャリアを生かして週2日はフリーでWEBマーケティング領域でコンサル案件をこなしていた。
逆に言うと、コンサル案件以外の時間である残りの週5日は休みも無く、1秒でも早く農業に還元できるサービスを考えていたとのこと。
私も2020年11月にあてもなく独立して、農業コンサルタントとして収入を確保しながら、新たなサービス立ち上げに尽力しているので秋元さんの過去の頑張りには共感せざるを得ない。
私自身、独立して半年ではあるが、退路を断つと自然に新たな道を開けることは実感している。
サラリーマンとして働いているときには出会えなかった人や場所に行くきっかけを得ることができている。
恐らく、秋元さんも退路を断ったからこそ、いまのような「食べチョク」という大きなサービスを作れていると感じる。
「IT」という言葉に嫌悪感を示す農家さん
私もそうであるが、秋元さんもDeNAというキャリアを経ているので「農業×IT」がキーワードであった。
しかし、「ITの知見を生かして事業をしたい」と農家さんに伝えると拒否反応を示す方が多かったとのこと。
背景として、農業ビジネスに可能性を感じて参入した多くのIT企業が。収益化が見えず2~3年で撤退したことがある。
そこで秋元さんは「IT」というキーワードを捨てて、自分自身が農家出身で農業のことをもっと知りたいという気持ちで農家さんに訴えかけていく。
その結果、少しずつ農家さんの信用を積み上げていき、今では4000軒を超える生産者が「食べチョク」へ出品している。
私自身、「IT農人(イートノート)」という社名で事業構築に取り組んでおり、ITというキーワードを軸に活動している。
5年前と時代が変わってきているのか、一緒に活動している農家さんに「IT」にアレルギー反応を示す方はいない。
一つ大きな理由としては、私が繋がる農家さんはClubhouseやInstagramのようなITサービスで繋がっていることが背景にあることは間違いない。
サービス開始初月は売上10万円
「食べチョク」は2017年5月にサービスの原型が完成した。
驚くべきは、サービス開始時期にPRの大手である「PR Times」でランキング1位になり、FacebookやTwitterで話題になった。
しかし、サービス開始初月は売上はふたを開けてみると10万円、手数料20%のため手数料収入はたったの2万円。
当日、出品する農家さんは20軒ということもあり商品ラインナップが限られたこともあるかもしれないが、かなり厳しいスタートを切った。
気持ちを切り替えて正式なリリースを2017年8月に見据えて47都道府県の農家さんに協力を仰いでいく。
結果、3倍の60軒の農家さんの協力を得るところまで持っていく。
しかし、現実は残酷で秋元さんの努力を裏切る形となる。
なぜなら、8月の売上はたった4万円、手数料収入は8千円。
諦めなければ失敗は確定しない
そんな厳しい現実を目の当たりにしても秋元さんは諦めなかった。
それはご自身の原体験がエネルギー源になっていると想像できる。
実家の農業が廃業するという悲しい過去を背負い、同じ想いをする人を一人でも減らしたいという強い志があった。
そのため、十字架を背負うように、雨の日も冬の日も半袖のTシャツを着続けて現場主義を貫いた。
結果、現在では8億円の資金調達にも成功し、売上も数十億を実現し、上場する可能性が大きく開けてきた。
カンブリア宮殿では「上場したときには一つの通過点としてTシャツを脱ぐ」と仰っていた、
上場はゴールではないと思うが、一つ世に成果を認められているという証明になる。
IT農人は食べチョクを上回るサービスを作る
冒頭でも少し言及したが、私は「食べチョク」を勝手にライバル視している。
私の祖父母は米農家で父は農家の下で育ち苦労した過去がある。
そのため、父からは「農家にだけは絶対になるな」と口酸っぱく言われてきた。
しかし、健康に生きるために絶対に必要な食の生産に携わる農家さんが儲からない仕組みはおかしい。
私もそんな常識を覆したいという想いは秋元さんと同じである。
そのため、Farm-Codawaryというサービスを立ち上げて、農家さんの出品手数料をゼロにすることを一つの差別化ポイントとする。
もちろん、手数料をゼロにしたからといって、「食べチョク」のサービスを超えられるとは思っていない。
こだわりを持って農作物を作った農家さんの商品を高単価で売れる仕組みを作ることが次に重要なテーマとなる。
現在では6軒の生産者から出品したいという希望を頂いている。
食べチョクが現在抱える4000軒とは程遠いが、少しずつ実績を積み重ねて頭角を現していきたい。
まだまだ微力ですが、応援いただけると幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
ミドリムシ V.S. ハエ~世界を救うのはどっち?~
ミドリムシを構成する油分で飛行機が飛ぶ世界がやってくる!?
これは「ユーグレナ」という東大発ベンチャーが実現しようとしているプロジェクトの一つである。
実は既にミドリムシの燃料で走る「環境にやさしいバス」が埼玉県内で運行している。
今回はそんなミドリムシをテーマに書かれた著書「ミドリムシ博士の超・起業思考」に沿ってミドリムシの可能性を紹介する。
持続可能な社会の実現を望んでいる方はもちろん、新たな事業を作って起業したいという方に一読いただけると幸いです。
目次
ハエとミドリムシはどっちが世界を救うか?
以前、ブログでハエを活用して有機肥料を生産する「ムスカ(MUSCA)」という会社を紹介した。
当社はハエを農業分野における肥料と畜産分野における家畜飼料の2軸で活用するという発想で事業を構築している、
一方でミドリムシは「バイオマスの5F」というキーワードで肥料と飼料に追加して3つの用途で事業を構築するべく実証実験を進めている。
「5F」は後段で詳しく説明するが、結論から言うとミドリムシは長期的にはハエを大きく上回る潜在能力を秘めている。
そのため、中距離走ではハエの方が勝る可能性はあるが、長距離のマラソンではミドリムシに軍配が上がると考えている。
著書では2100年にはミドリムシの燃料で宇宙に行き、宇宙での生活でもミドリムシが循環社会に大きく貢献すると公言している。
バイオマスの5Fとは
「バイオマスの5F」とは次の5つのFから成り立つ利用方法である。
(1)Food(食料)
(2)Fiber(繊維)
(3)Feed(飼料)
(4)Fertilizer(肥料)
(5)Fuel(燃料)
番号が上がるほどコストダウンが必要とされる。
そのため、ユーグレナはまずは(1)Food(食料)を最初のマネタイズのための事業としてスタートしている。
ユーグレナの創業は2005年であり、量産化の研究を進めて食品での事業化の目途がたち、2012年に上場している。
そして、一番の難関である(5)Fuel(燃料)を実現するため、株式公開で調達した資金のうち70億円もの巨額投資を大規模プラントに投下している。
年商120億の会社が銀行融資無しで実施するというかなり思い切った投資である。
なぜそんな無茶な投資をするのか?
年商の半分を超える投資は一般の企業からしたら有り得ない会社そのものを揺るがすレベルの話である。
売上高設備投資比率は全業種の平均で7%程度が一般的である。
ユーグレナは60%近くに達するベンチャーとしてはかなりの思い切りである。
しかし、これはギャンブルでもなく勝算ありきの堅実投資だと当社の経営陣は考えている。
著書の重要なエッセンスとして、「小さな実験でPDCAを高速回転すること」を研究の軸に置いている。
そのため著者の鈴木さんは1カ月当たりでは少なくとも100通り近い検証をして研究を前に進めている。
大事なポイントとして下記の2つの結果しか出ていない実験は、そもそも大規模な実験に移すことはない。
・失敗したときに原因が特定できなかった実験
・「100回やって数回成功した」という段階の実験
今回、大規模プラントの実証に移したということは、上記の2つがクリアできた証。
FoodとFuelだけでないミドリムシの可能性
実は、「ムスカ」と同様の考えで、有機肥料への活用に向けた実験も実施している。
明治大学と共同でミドリムシから油脂を取り出した残りカスをいちごの有機肥料として栽培実験。
結果としては生育も良く有機栽培に活用できる可能性が大きい。
2050年までに25%の100万ヘクタールまで拡大することを農水省は目標に掲げているが、ミドリムシも一助となるかもしれない。
実は牧草や野菜くずから有機肥料を作ると、有機酸が混じってしまい作物に悪影響を及ぼすことがある。
しかし、ミドリムシの残りカスから作った有機肥料にはその有機酸が少なく、農業に適している。
ミドリムシを丸ごと活用することが一般化すれば持続可能な社会実現の大きな一歩になると考える。
今回、ミドリムシに興味を持った方やユーグレナに可能性を感じた方は、著書を読んでみていただけると幸いです。
もうすぐやってくる!本当の美味しさを味わえる3週間
なぜ、ブルーベリーは生で流通していないのか?
生のブルーベリーが食べられるまでもうすぐ
なぜ生のブルーベリーを扱うことになったのか?
もてぎのもぎたてブルーベリー
では何が付加価値なのか?
特別に先着10組をご招待
梨で儲かる農業実現へ~成長促進と高密植栽培の組み合わせ~
前回は船橋の梨農園で農家さんのお手伝いをしながら梨の奥深さを学び、複数の品種を育てる理由を紹介しました。
そこで、今回は「梨で儲かる農業実現へ」をテーマに綴ります。
儲かる農業ビジネスに興味がある方はもちろん、梨をよく食べる方は一読頂けると嬉しいです。
目次
梨農園で儲かる農業を実現するためには?
儲かる農業の実現には「売上アップ」と「原価ダウン」が必要である。
そこで、今回は「売上アップ」に絞って梨農園で儲かる農業を実現するための方法を紹介する。
梨で売上をアップさせるためには、「単価」と「収量」をアップすることが必要。
単価アップのためには需要に応じた出荷調整が肝
収量アップのために高密植で栽培
一般的な梨の樹の間隔は5~6mくらい離れており、それぞれの樹は独立して生育。
一方で、「ジョイント仕立て法」と呼ばれる高密植の栽培方法は逆転の発想で栽培している。
キーワードは「樹と樹をつなげる」であり、樹の間隔は1.5m程度と同一面積に従来の5倍の植樹が可能。
梨の樹どうしを接ぎ木することで相互に成長を補完し、10年近く必要とする梨の栽培期間を半分の5年で実現。
また、梨の樹が一定方向に綺麗に植わっているので、作業時間が大幅に短縮できるというメリットもある。
なぜ儲かるはずの農業がまだまだ実現できていないのか?
なぜ梨農家さんがこんなメリットだらけのはずの「ジョイント仕立て法」を実施していないのか?
それは、「ジョイント仕立て法」実現のためには、どうしても新しく梨を植樹する必要があるからだ。
梨の樹は植えてから数十年にも渡って果実を収穫し続けることが可能な果樹である。
年を経るごとに樹が太くなっていき、強い樹に成長していき収量も比例して増える。
梨の寿命は長く、90年近く育てている農家さんもいらっしゃるほどである。
そんな大事に育てた樹を切り、新たに樹を植え直すことを考えると既存の梨農家さんがこの画期的な栽培方法に舵を切ることはなかなかないと考える。
そのため、「ジョイント仕立て法」に挑戦するのは新規の就農者か、
既存の梨農家さんであれば、造園で新たに梨の樹を植える場合や、寿命を迎えて植え替えるときに限る。
まずは現場を見てみることが最初の一歩
とは言いつつも、新規で梨の生産により「儲かる農業」に挑戦する場合は、今回紹介した「ジベレリン処理」×「ジョイント仕立て法」は重要なキーワードである。
この組み合わせにより、単価と収量アップを実現し、結果的には売上アップに繋がる。
一度、先進的な取り組みに挑戦する梨農園を見学したいという方や、栽培作業を経験したいという方は下記のフォームより登録いただけると幸いです。
現場に出ることで色んな学びや知見が得られることは間違いないです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
梨の栽培作業を手伝いながら梨の奥深さを学ぶ
実はたくさんある梨の品種
苦労してまで複数品種を栽培する理由
1.顧客満足度の向上
2.出荷時期の平準化
3.リスクヘッジ
過去から未来へ繋ぐ新品種の存在
ぜひ、期待していてください。