農情人:農業は「創造業」~Metagri(メタグリ)実現へ~

新たな農業のカタチの実現を目指して「Metagri(メタグリ)」をキーワードに活動

これからの農業はタネからネタを収穫する!

タネを植えて農作物を収穫する……

これが農業の当たり前であった。
しかし、農作物の収穫と販売で儲けることは難しい。

そこで、「タネから〝ネタ〟を収穫する」をテーマに
農作物に加えて「農業コンテンツを販売する重要性」を紹介したい。

特に、次のような方にこそ読んでいただきたい。

✓ これから農業に参入したい方
✓ 農業で新たな収益源を得たい方
✓ 農業マーケティングを強化したい方

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タネからネタを収穫する発想

今回は、「Z世代」と呼ばれる次世代を担う若者に焦点を当てている
「Z世代」について詳しく知りたい方は次の本がオススメである。

 

目次

農業は「Z世代」が活躍する時代

農業に関わっている人々のイメージは、
年配の方が強いだろう。

そのため、若い人が農業に取り組んでいる
イメージはなかなか湧きにくい。
若い人が就農する割合は非常に少ないのが現状だ。

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農業従事者数推移

そんな中、若い人が農業に新しい価値を生み出しており、
農業の在り方に変革を起こしている。

「農業を仕事にする」とは、一般的に育てた農作物を売ることを指す。
しかし、近年は農作物ではなく〝コンテンツ〟を売ることで
生計を立てる若者が増えているのだ。
ここでいうコンテンツとは、
農業の自然でリアルな様子を
それぞれ得意な方法で〝ネタ〟にすることを指す。

たとえば、動画制作が得意な若者は、
農業をコンテンツとして、YouTubeTikTokで発信している。

写真撮影が得意な若者は、
Instagramで農業をオシャレに伝えている。

ライティングが得意な若者は、
Kindle出版やクラウドファンディング
農業をコンテンツとして情報発信している。

その他、田んぼアート観光農園のような
イベントを積極的に開催する若者もいる。

小さな農園でも〝ネタ〟は収穫できる

コンテンツとなる農作業の風景や育てる農作物は、
必ずしも大規模である必要はない。

低予算で手軽に始められる
小規模、かつ、カンタンに栽培できる農作物でも、
コンテンツとして輝くのである。

オススメは、育てている人が少ない物珍しい農作物である。

あなたは「マコモダケ」をご存知だろうか。

「タケ」が名前に入っている可愛い名前であるがキノコの仲間ではない。

foodslink.jp

筍とエリンギを足したような食感で、
味にクセがなく、アクもない野菜である。
非常に珍しく、育てていること自体が〝ネタ〟になるだろう。

SNSで注目を浴びたいと考えている人には、
「栽培者が少ない農作物」をコンテンツとすることをオススメする。

農業をコンテンツとする中で、
対象となる物は農作物だけではない。

農業に関わるすべての「モノ」が、
動画制作やイベントのコンテンツとなり得るのである。
農作業中に出会う昆虫であったり、
土の特色であったり、
はたまた季節ごとの特徴であったり……。

農業を取り巻く環境は時々刻々と変化するため、
自然に〝ネタ〟が集まることが農業の魅力だ。

人工的に作り出すのではなく、自然の変化がコンテンツとなるのだ。

このように農業には他のコンテンツにはない魅力があり、
これが農業の素晴らしさだと言える。

農業に革命を起こす「Z世代農家」

農業に関わる若者が農作物を売るのではなく、
農業というコンテンツを売っていると述べてきた。

しかし、農業がさまざまな媒体においてコンテンツになると言っても、
事例がないとイメージが湧きにくいだろう。

そこで、実際に農業でネタを収穫して活躍している
「Z世代農家」の取り組みをご紹介しよう。

世界中でバズる5万フォロワーの稲穂兄弟

まずは、愛知県で就農する稲穂兄弟を紹介する。

発信媒体はショートムービーのTikTokである。

「借りぐらしのアニキと弟(@naorice01)」と
「農家のKT(@nouka_no_kt)」という
2つのTikTokアカウントを運営している。

特に、「借りぐらしのアニキと弟」は、
全世界で5万近くのフォロワーが存在する。

発信内容は、兄弟で日常を投稿しており、
農家のKTでは農業に興味のある人に向けて、農業のリアルを伝えている。

稲穂兄弟が育てている農作物は農薬不使用のお米である。
「稲穂兄弟」のネーミングは栽培しているお米が由来だと想像できる。

「農業のあるある」や「農業女子はバズる?」など
オススメ動画に流れてきたら、ついつい目を止めてしまう動画の数々である。

非常にクオリティが高く面白い動画のため、ぜひ視聴してみて欲しい。

www.tiktok.com

農業女子は やっぱり映える

続いては、福井県で農業に従事する農業姉妹
「近ちゃんふぁーむ(@konchanfarm74)」である。
農業女子のリアルをTikTokに投稿している。

収穫や出荷の様子を動画にしているため、
農業の具体的な仕事を動画を通して学ぶことができる。

また、女性2人が農業をしている姿から、
あなたの農業に対するイメージは一変するだろう。

Z世代の女性に農業の魅力を届けたい方は、
ぜひSNSのアカウントと動かす方に女性を採用してみてはどうだろうか。

まずはTikTokに挑戦すべし!

以上の事例から、Z世代へ農業のリアルを届けたいのであれば、
若い人がこぞって使うサービスを選択すべきである。

受け手側が起こすアクションが少ないほど最初の一歩は踏み出しやすい。

その現代的なサービスがまさにTikTokである。

TikTokはオススメで流行りの動画が自動的に流れてくるため、
これまで農業に触れてこなかった人々へも農業を届けることが可能だ。

しかし、現代は世界の砂の数より情報が多い、情報化社会である。
※参考:書籍「ファンベース~支持され、愛され、長く売れ続けるために~」

 

さまざまなジャンルの動画が溢れているTikTokで、
目に留まる動画を作ることは一筋縄ではいかないろう。

いくらオススメ一覧に掲載されて、再生回数が多い動画でも
若者に「スルー」されてしまっては意味がない。

オススメに流れてくる動画を最後まで見るかどうかは、
「最初の1、2秒で決まる!」といっても過言ではない。

ただ、最初の1、2秒で注目を浴びたとしても、
再生時間が長すぎると最後まで見てもらえない。

尺の長さは30秒程度が適切であろう。

TikTokを媒体とすることで
「Z世代」に農業をより身近な存在として伝えられるはずだ。

 

「では、どうやってTikTokで情報発信すればよいのか?」

詳しくは「Z世代×農業」をテーマにしたKindle出版で紹介予定である。
他にはない情報を盛り込むため期待していただきたい。

amzn.to

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

耕すだけが農業ではない! Z世代を巻き込む農業マーケティング

「Z世代って、なぜ最近 注目されているのか?」

そんな疑問を持ったことはないだろうか?

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各世代の定義

「Z世代」とは2022年1月現在、10~25歳の世代である。
※参考:Z世代マーケティング

 

Z世代より上の世代は下記の通りである。(2022年時点)
X世代:41~55歳
Y世代:26~40歳
私はゆとり世代でもある「Y世代」に該当する。

そこで、今回は高まるZ世代への注目の背景と
農業界における若い人材の重要性をテーマに綴る。

これから新規事業で「Z世代」へ向けた施策を検討している方や
「Z世代」に興味関心のある方にこそ読んでいただきたい。

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これからの主役はZ世代

目次

「Z世代」に対する注目が世界と日本で異なる理由

まずは次のグラフをご覧いただきたい。

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高まるZ世代の人口

引用元:Department of Economic and Social Affairs(Population Dynamics)

 

世界の総人口は右肩上がりで伸びており、
「Z世代」は2020年には18.5億人に達する。

「Z世代」はアナログに親しんでいたX世代、Y世代とは異なり、
生まれた時からデジタルに親しんでいる。
そのため、「デジタルネイティブ世代」とも呼ばれており、
X世代、Y世代よりもデジタルに強い。

 

では、日本における「Z世代」はどうだろうか?
次のグラフをご覧いただきたい。

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減少する人口と若い人材

※引用元:総務省(人口推計)

ご覧の通り、世界全体とは対照的に人口は減少トレンドが続き、
「Z世代」の割合は14%にとどまる。

世界では注目を浴びる「Z世代」も
日本では、まだ人口割合が少ない。

「Z世代」に対する注目度は、
海外と日本では未だギャップがある。

「Z世代」は2010年代から2020年代にかけて社会に進出する世代であり
年を重ねるごとに消費の中心を担うようになる。

今からでも「Z世代」を消費者として
注視しておくことは日本においても重要である。

次に高齢化が最も進むと言われる日本の農業の課題を述べる。

高齢化が止まらない日本農業の課題

農業は日本の伝統的な文化であり、絶やしてはいけない。
それが現在、後継者が足りず、農家の存続は危機的状況に陥っている。

絶やしてはいけない日本の大事な文化を守るためにも、
農業に「マーケティング」が求められている。
農家はマーケティングの重要性にもっと気づくべきだろう。

日本の農業はこれまで苦戦してきた。
それはビジネスの観点が欠如していたからでもある。
「Z世代」へアプローチするには、マーケティングが必要不可欠だ。

マーケティングがおろそかになっていれば後継人は現れず、
人材育成ができなくても無理はない。

日増しに高まる農業界における若い人材の重要性

次のグラフは年齢別の新規就農者数の推移である。

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若い新規就農者数も低迷

※引用元:農林水産省(新規就農者調査)

2017年までは20代以下の割合が15%程度で推移していたものの
直近では10%程度まで減少している。

 

ここで農業従事者と49歳以下の割合の推移データを紹介する。

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減少する農業従事者

※引用元:農林水産省(農業構造動態調査)

 

農業従事者の平均年齢が60歳を超える農業界において、
49歳以下の人材が占める割合は10%前後で推移している。

高齢化率が高まるとともに、
農業の持続可能性が危ぶまれる……。

なぜ、若い人材がこれほどまでに少ないのか?

次の円グラフをご覧いただきたい。

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生計が成り立っていない新規就農者たち

(就農してから10年以内の新規就農者2,265人へのヒアリング)

※引用元:総務省平成28年度-新規就農者の就農実態に関する調査結果)

なんと、新規就農者のうち、過半数を大きく上回る方が
生計が成り立たないまま継続しているのが実態だ。

 

農家の収入はどのくらいかご存知だろうか?
次のデータは全国における農家の農業収益と所得率を示す。

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農業収入の推移

※引用元:農林水産省(営農類型別経営統計)

 

農業従事者が減少するなか、戸あたりの生産規模は拡大が続いている。
課題は規模拡大に伴って、所得率が上昇していない点だ。
つまり、規模拡大により売上が上昇しても、利益が横ばいである。

スケールメリットの恩恵を受けていない……。

理由は、規模の拡大に伴って、
収穫や出荷に関わる人件費も比例的に増加してしまうからだ。

そんな、スケールメリットが効かない農業で
〝儲からない〟と悲観的な農家を見て育った若者はどう思うだろうか?

「そんなに苦労しても儲からないなら継ぎたくない……」

私ならそう思う。

しかし、「持続可能な農業」実現のためには、
X世代→Y世代→Z世代へと、バトンを渡していく必要がある。

人口減少で高齢化が進む日本で求められているのは、
「Z世代」にもっと農業に関心を持ってもらうことだ。

Z世代へ向けたマーケティングの必要性

「Z世代」に農業への関心を持ってもらうためにはどうすればよいのか?

そこで次のような方策を提示する。

  1. リモートで実務経験を積むきっかけを提供する
  2. コンテンツ制作をサポートしてもらう
  3. SNSで発信をサポートしてもらう

それぞれ次項より説明する。

1.リモートで実務経験を積むきっかけを提供する

「Z世代」はデジタルに慣れ親しんでいるため、
リモートワークに抵抗がない方が多い。

農業とリモートは成立しなそうに見えるが、実は成立する。

リモートワークに抵抗がない「Z世代」に、
家からでも実務経験が積める機会を提供しよう。

農業は現地に行かなければできないイメージがある。
しかし、リモートでもできるとなれば、
「Z世代」にとってハードルは低くなるはずだ。

リモートだと現地よりできることが限られてくるが、
少なくとも農業の一部に貢献できるだろう。

2.コンテンツ制作をサポートしてもらう

デジタルコンテンツに強い「Z世代」は数多く存在する。
そこで、農業を成功させるためのマーケティング
「Z世代」を巻き込もう。

探すにあたっては、スキルシェアサービスがオススメである。
例えば、クラウドワークスであれば「依頼内容」「年齢層」
のような条件で探すことができる。

crowdworks.jp


依頼内容は「短い動画の制作」や「ブログ用記事の執筆」など
「Z世代」にあなたの農業を〝コンテンツ〟にしてもらおう。

特に、TikTokのような短い動画コンテンツは拡散しやすい。
TikTokのメインユーザーは若者であり、
気軽に視聴してもらえるだろう。

デジタルコンテンツが苦手なX世代やY世代でも、
デジタルネイティブの「Z世代」に協力してもらえば弱点を補える。

「Z世代」に動画コンテンツを制作してもらうことで、
その若者自身の農業に対する理解と関心が深まるだろう。

3.SNSで発信をサポートしてもらう

最後は、コンテンツ発信のサポートで巻き込む方法だ。

前述したTikTokの使い方が分からなかったり、
使うことに抵抗があれば、
コンテンツの発信も併せて支援してもらおう。

TikTokのような動画SNSを活用すれば、
不特定多数の方に農業を知ってもらい、
関心を高める良いきっかけになるはずだ。

現代は「インフルエンサー」と呼ばれる職種がある世の中である。

僕たちは情報が溢れる時代を生きている。
いっぽうで、生活者ひとりひとりの価値観や嗜好は
これまでにないほど多様化している。
こんな時代だから、誰もが誰かのおすみつきを求めている。
生活者の情報選択や行動変容においてインフルエンサー
果たす役割は、ますます重要になってきている。

-戦略PR 社会を動かす新しい6つのルール(本田哲也(著))

 

インフルエンサーは情報の拡散と信頼度を高めるにあたり
非常に重要な役割を果たしている。

プロのインフルエンサーでなくても、
情報発信が得意な「Z世代」を探し、
コンテンツを拡散してもらうのは有効だ。

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東京在住のZ世代が保有するSNSアカウント

引用元:株式会社メトロアドエージェンシー(2021年3月調査)
※東京都在住の15歳~24歳、500人を対象

特に、Twitterの利用率は非常に高いため、拡散する場としてふさわしい。

「バズる」は若者起点で始まる。
若者の間で農業のコンテンツをバズらせれば、人気に勢いがつくだろう。

そのための支援を「インフルエンサー」にしてもらえば、
より多くのフォロワーに閲覧してもらえる。

結果、あなたの農業コンテンツの拡散は成功するはずだ。

 

以上が「Z世代」を巻き込む必要性と方策である。
詳しくはKindle出版で紹介予定である。
他にはない情報を盛り込むため期待していただきたい。

amzn.to

最後までお読みいただきありがとうございます。

農業DAOプロジェクト、ついに『MetagriDAO』始動!

「農業×DAO」で何かやりたい……

そんな漠然とした想いだけで一冊を書き上げました!

タイトルは「DAOが持続可能な農業のカギ」

本書は脚光を浴び始めるブロックチェーン技術を基盤としたDAO※を
農業界に持ち込む「MetagriDAO」構想をまとめた一冊。
※Decentralized Autonomous Organization

 

農業に携わっている方だけではなく、

  • DAOのようなブロックチェーン技術に興味のある方
  • 農業やDAOの分野で新規事業を検討している方
  • 暗号資産に投資している方

を対象とした一冊に仕上げている。

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MetagriDAO構想へ

「DAOって何? 可能性あるの?」
という方もぜひ一読いただきたい。

※2月22日までキャンペーン期間中

 

目次

 

「DAO」とは何か

「DAO」とは「Decentralized Autonomous Organization」の略語。
日本語では「自律分散型組織」と訳されている。

具体的には “社長不在の平等なヨコ型組織”を前提 とし、
日々の意思決定をプログラムにまかせて運営する点が特徴的。

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DAOはヨコ型組織

「DAO」に類似する組織形態として
ティール組織」と「ホラクラシー組織」がある。

しかし、 「DAO」はプログラムにまかせて自律的な運営を実現する点で
ティール組織」や「ホラクラシー組織」とは異なる。

なぜ「DAO」に注目が集まっているか……

ティール組織」や「ホラクラシー組織」との対比も本書で紹介。

本書のミッション

“持続可能な農業”の実現に向けて……

農家は年々激しさを増す天候不順や資材の高騰と戦っている。
毎年、 数千億単位の被害が日本全国で発生している事実をご存知だろうか?
自然と調和した農家の豊かな暮らしは「諸刃の剣」。

「農業は不安定で儲からない」

この現状を変革しないことには、 農家の数は減る一方で
“持続可能な農業”は実現できない。

書籍『DAOが持続可能な農業のカギ』では、
“持続可能な農業”の実現に向けて「MetagriDAO」構想を紹介。

 

ブロックチェーン技術の活用により
農家とサポーターが相互に支援する仕組み実現を本書のゴールとしている。

相互支援実現に向けたトークンエコノミー

「DAO」は自律的に動く組織形態を前提とする。

その仕組みを作り上げるためには
貢献者に対する “報酬の設計” が重要。
一般的には「トークン」と呼ばれるコミュニティ内通貨を発行し、
DAO参加者の貢献を評価して付与する。

そこで、 「MetagriDAO」では
ごく稀に出来上がる面白い形の農産物をNFT化する。

生産できるかどうかは神のみぞ知る……。

そんな“レアな農作物のNFT”をトークンと交換する仕組みを構想。

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トークンと農産物を交換する仕組み

目次の紹介

本書は次の構成で執筆している。

第1章  毎年のように発生する気候変動で苦境に立たされる農家たち
第2章  未来社会の主役となる「DAO」と立ちはだかる高い壁
第3章  社員ゼロの会社? 「DAO」に近い組織は既に存在!
第4章  農家を支えるのは国でも会社でなく「MetagriDAO」
読者特典 買うだけでバナナ農園のオーナーになれる「バナナコイン」を紹介!
巻末付録 「Metagri DAO」構想を一緒に創造しませんか?

20冊以上の文献を参考にして執筆しているため
ブロックチェーンの理解もきっと進むはずである。

 

【読者特典】こだわり農産物プレゼントキャンペーン

日本全国に農家との繋がりを持つ農情人が厳選した
“こだわり農産物”が当たるキャンペーン実施中!

参加方法などの詳細は本書の巻末をご覧ください。

期間限定で特別価格で販売中ですので、一読頂けると嬉しいです。

<キャンペーン期間>
2022年1月30日(日)~2月22日(火)

bit.ly

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

暗号資産とバナナが交換できる時代!?~バナナコインの可能性~

あなたは「バナナコイン」を聞いたことがあるだろうか?

「バナナコイン」は、既に暗号資産として実在し、非常に面白い事例である。
ラオスのバナナ農園を所有するロシア人起業家が作り上げた。
「バナナの市場価格を基軸」にした〝トークン〟である。

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バナナコインの可能性

そこで今回は、なぜ「バナナコイン」に注目しているか
どうやって入手できるのかを紹介したい。

これからの農業は暗号資産で資金調達して
新規就農する時代がやってくるかもしれない……。

農業に興味がある方にこそ読んでいただきたい。

目次

オーガニックバナナ農園拡大に向けて3億円を調達!

「バナナコイン」を作った背景は
オーガニックバナナビジネス拡大に向けた資金調達のためだ。

いわゆる「ICO」と呼ばれる、株で資金調達する「IPO」ではなく
新規仮想通貨の公開による資金調達方法である。

結果的に約680万バナナコインを販売を実現し、
約3億円もの資金調達に成功したのである。

その調達した資金を元手にして300ヘクタール※
の巨大なバナナ農園を増設している。
※ディズニーリゾート(ランドとシーを合わせて)3つ分の大きさ

バナナコイン公開時は1枚50円だった価格も
2022年1月末時点では70円程度まで値上がりしている。

次のグラフは1バナナコインの価格推移である。

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バナナコインの相場

※引用元:CoinGecko

 

なぜか、直近1年は値下がり傾向が続いている。

このバナナコインの一番の面白みは
1バナナコインがバナナ1kgに相当することだ。
そのため、実際に引き換えることも可能である。

 

そこで私は将来への期待と勉強も兼ねて
383バナナコインを購入した。

 

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バナナコインの保有

草コインになるかもしれないが、記念として持ち続けておきたい。

バナナコインを購入する人の中には
「オーガニックバナナ農園を助けたい!」
という想いを持った方もいるだろう。

このように、世の中では農作物を暗号資産と交換できる
取り組みが始まっている。

ではどうやって「バナナコイン」を買うのか?

今なら1バナナコインは数十円なので
「試しに買ってみたい!」
という方もいるだろう!

しかし、問題は国内の取引所ではバナナコインを扱っていない点だ。
実際に入手できるまで数日かかることもある……。

なぜなら、次の7ステップが必要だからだ。

ステップ1:国内取引所の口座を開設する
ステップ2:「イーサリアム(ETH)」を購入する
ステップ3:バイナンス口座を開設する
ステップ4:「イーサリアム(ETH)」をバイナンス口座に送金する
ステップ5:「バイナンス(BNB)」を購入する
ステップ6:メタマスクを設定する
ステップ7:メタマスクへ「バイナンス(BNB)」を送金する
ステップ8:「バナナコイン(BNC)」を購入する

これだけ見ても、何をしているか意味はよく分からない。
心が折れるのも致し方ない……。

それでも、バナナコインを買ってみたい方へ
カンタンに入手するまでのステップを紹介したい。

ステップ1:国内取引所の口座を開設する

バナナコインを購入するためには、
基軸となる暗号資産を手に入れないことには何も始まらない。

基軸となる暗号資産とは、「イーサリアム」と「ビットコイン」である。
送金スピードの早さと、手数料の安さを考えると「イーサリアム」がオススメ!

その購入のために、国内の取引所を開設することが第一歩。

取引所は取引手数料や入金の観点から「コインチェック」がオススメ。

coincheck.com

ステップ2:イーサリアム(ETH)」を購入する

無事に国内取引所を開設したら、銀行からお金を入金する。
現在、1ETH=30万円前後である。
いきなり30万円を投入するのはリスクが高すぎるだろう。
そこで、まずは0.1ETC=3万円くらいから始めることをオススメする。

ステップ3:バイナンス口座を開設する

ETHを入手したら次は、海外口座の開設が必要になる。
それは「バイナンス」と呼ばれる世界最大の取引所である。

こちらの口座開設手続きを進める。
日本語でもできるので安心して進めていただきたい。

accounts.binance.com

ステップ4:「イーサリアム(ETH)」をバイナンス口座に送金する

海外のバイナンス口座が開設できたら、
国内取引所からバイナンスへETHを送金する手配を進める。

まず、バイナンスへアクセスする。
ログインが完了したら、「ウォレット」を選択し、
フィアットと現物」を選択。

送金したい仮想通貨の欄にある「入金」を選択すると、
入金アドレスが表示される。
このアドレスを使用して国内取引所からバイナンスへ送金。

ステップ5:「バイナンス(BNB)」を購入する

送金は少し時間を要する。
1~2営業日かかるかもしれない。

送金が完了したらメールで案内が届くはずだ。
バイナンスにETHが着金したら、BNBに交換する。
※BNBは、バイナンスが発行する暗号資産である。

バイナンスにログインして、
ダッシュボードから「トレード⇒コンバート」を選択。

コンバートページに移ったら、
振替元の暗号資産をETH
振替先の通貨をBNB
にそれぞれ設定する。

振替元の金額欄に交換したい額を入力し交換を実行する。

※振替先の金額欄は空白で構わない。

ステップ6:メタマスクを設定する

ここで、また聞きなれない言葉が登場する。
それはメタマスク(MetaMask)である。

まず、MetaMaskのアプリをインストールする。

インストール後、新しいウォレットの作成を選択し、
画面にしたがってウォレットを作成。

ウォレットが完成したら、MetaMaskにBNBを送金するために、
BSCネットワークを追加する必要がある。

設定方法

✓ 画面左上の「三」マークをタップ
✓「設定」から「ネットワーク」を選択
✓ 画面下部の「ネットワークの追加」をタップ
✓ ネットワークを追加するための入力欄が表示される。
  以下の内容を入力する。

・ネットワーク名
Binance Smart Chain
・RPC URL
https://bsc-dataseed.binance.org/
・チェーンID
56
・シンボル
BNB
・ブロックエクスプローラーのURL
https://bscscan.com

ステップ7:メタマスクへ「バイナンス(BNB)」を送金する

MetaMaskの設定が完了したら、バイナンスからMetaMaskへBNBを送金する。

まずは、MetaMaskのアカウント名の下に、
アドレスが表示(「0x」から始まる)されているだろう。
そのアドレスをタップして、コピーする。
※画面上部が「BSCネットワーク」が選択されているか確認。

次に、バイナンスのダッシュボードから、
「ウォレット」→「フィアットと現物」に進み、
BNBの欄から「出金」を選択する。

出金のページに移行し、
アドレスの欄にMetaMaskでコピーしたアドレスをペーストする。
ネットワークは「BSC」を選択する。

送金したい額のBNBを入力して「出金」を選択。
※アプリによっては、完了できないことがある。
 その場合、デバイスを変えるかPCで対応する。

これでバイナンスからMetaMaskへの入金処理が完了。

ステップ8:「バナナコイン(BNC)」を購入する

ようやく最後の「バナナコイン」を買う工程である。
ここまでたどり着ければ、バナナコインはあなたのすぐ近く。

バナナコインを取り扱うサイトは「ApeSwap」だ。

ApeSwapでの購入方法

✓ MetaMaskを起動させる
✓ 画面左上の「三」マークから「ブラウザ」を選択
✓ 検索窓で「apeswap」と入力し検索を実行
✓ 検索結果で出る「ApeSwapのページ」をタップします。
  ※ページのアドレスが「https://apeswap.finance」になっているか確認
✓ ApeSwapのページに移行したら、画面上部の「Connect」をタップ
✓ 「このサイトに接続しますか?」という確認が出るので「接続」をタップ
✓ ApeSwapページの「三」マークをタップしてメニューを開く
✓ 「Trade」をタップし「Exchange」をタップ
✓ Swapするページに移行するので
 「from」の方にはBNB
 「to」の方にBANANA
  をそれぞれ選択。
✓ 交換するBNBの額を入力し、「Swap」をタップ
✓ Swapボタンをタップすると確認画面が表示
✓ 「Confirm Swap」をタップ
✓ 支払うBNBの金額と手数料が表示されるので「確認」をタップ。
✓ 「Transaction submitted」という画面が表示され「close」をタップ。

✓ 「トランザクションが完了しました」が表示されたら完了

ここまでたどり着ければ、あなたもバナナ農園のオーナーだ。
ぜひ、挑戦してみてはいかがだろうか?

Kindle出版~「農業×ブログ」~

「農業×ブロックチェーン」をテーマに
Kindle出版を進めている。

現在、NFT編をリリース中である。
バナナコインほどではないが、
イデアや事例を惜しみなく盛り込んでいる。

bit.ly


ぜひ一読いただけるとありがたい。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

偽名経済がこれからの農村開発のキーワード

「偽名経済」と聞いたらどんなイメージが湧くだろうか?
英語では「Pseudonymity Economy」。
読むことさえ難しい……。

これからの時代は「偽名経済(Pseudonymity Economy)」が主流になるだろう。
これは、VCであるアンドリーセン・ホロウィッツ(略称 a16z)が
掲げている考えである。

この「偽名経済」こそが、
ブロックチェーンを基盤とした新たな社会(web3.0)で主流となるかもしれない。

そこで今回は、「偽名経済が農村開発のカギ」をテーマに綴る。
ブロックチェーンに興味のある方はもちろん、
これからの貧困問題解決に向けて取り組みを始めたい方に読んでいただきたい。

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ゲームに夢中な子どもたち

目次

 

偽名経済とは何か……

偽名経済を説明するにあたり、「実名」と「匿名」との違いを紹介したい。

実名:あなたが実社会はもちろんFacebookのようなSNSで使用しているだろう。
匿名:2ちゃんねるのような「匿名掲示板」で使用されているが、信頼性がなく影響力もない。

そして、今回 注目する〝偽名〟は評価や信頼性を蓄積することができるものだ。
ビットコインを創造した「サトシ・ナカモト」の偽名である。

私が本を執筆するときのペンネームやSNSアカウントで使っている
「農情人」も造語の〝偽名〟である。

偽名経済の魅力的なところは、
あなたの性別や生い立ちや学歴にとらわれずグローバルに自由に働けることだ。

これから、ブロックチェーンを軸とした世界が広がっていくに従って
「偽名経済」も広がっていくだろう。

偽名経済が農村開発の主役となる理由

フィリピンの農村で特に流行っているゲーム
「Axie Infinity」は聞いたことがあるだろうか?

「Play to Earn」と呼ばれており、
ゲームをプレイしてお金を手に入れることができるのだ。

この「Axie Infinity」と「偽名経済」に何の関係があるのか?

「Axie Infinity」のスゴイところは、
初期投資してキャラクターを購入すれば誰でもスマホでプレイできることである。

性別や生い立ちや学歴にとらわれず、
たとえ読み書きが不十分であっても、
人づてにルールを教えてもらえれば稼げる機会を得られる。

ゲームをする時間と才能さえあれば稼げる……、
それが「偽名経済」の真骨頂である。

実際、フィリピの事例ですが、Axie Infinity(アクシィインフィニティ)というゲームで一日中プレイして2万円ほど稼ぎ、生活の手段にしている人たちも出てきています。(NFTの教科書より)

以前、フィリピンにホームステイしたときの記事でも紹介したが、
フィリピンの一般的な日給は3~400円である。

そんな中、ゲームをプレイするだけで稼げるアプリが流行らないわけがない。
ガラケー時代のときから連絡手段の中心は「テキスト」であり、
携帯依存の方が多かったことも追い風となっているのだろう。
なんと、一日の利用者は200万人を超える。
暗号資産「イーサリアム」が一番動いているゲームとも言われている。
※参考:だれにでもわかる NFTの解説書

 

繰り返しになるが、「偽名経済」では場所や環境にとらわれず、
誰しもが自分の能力をグローバル単位で遺憾なく発揮できる。

バイスと電気と時間さえあれば、
貧しくても農村でも稼ぐことができる時代なのだ。

現在、「農業×NFT」に続き、ブロックチェーンを軸に
メタバース編」「DAO編」を執筆中である。

(生産する農業から想像する農業へ)

そんな中、「Play to Earn」は重要なキーワードの一つである。
1月中に発売するため楽しみにしていて欲しい。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

農業をアートにするカギは権威性~神のお米をローマ法王に献上してブランド化~

日本には神のお米がある……

✓そんなバカな
✓そんなの聞いたことない
✓そもそも神なんて存在しない

色んな声が聞こえてきそうである。
このお米の産地は、石川県の神子原(みこはら)町である。
そう、地名を武器に「神のお米」と勝手にブランディングして
高付加価値での販売に成功したのである。

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世界に一つのお米

米価が下落する市況において、1キロ1000円と
スーパーのお米の3~5倍の価格で販売している。

なぜ、ブランディングに成功したのだろうか?

その答えは「権威性」にある。

そこで今回は、農業をアートの発想でブランディングするために
欠かせないキーワード「権威性」をテーマに綴る。

これから農業をアート化したい方や
ブランディングして高付加価値を実現したい方にぜひ読んでいただきたい。

目次

 

「農業×アート」で儲かる農家、儲からない農家

「農業×アート」の発想は世界各地で取り組んだ事例がある。
例えば次のような取り組みが存在する。

・農道にアートを展示

kurkkufields.jp

 

田んぼアート

www.gyoda-kankoukyoukai.jp

 

・田んぼで芸術祭

www.echigo-tsumari.jp

 

・農産物でアート制作

prtimes.jp


どの事例もアイデアに溢れて、観る分には楽しい。
しかし、このような取り組みに挑戦しても
注目されず消えていく事例の方が圧倒的に多い。

現代は世界の砂の数より情報が多い、情報化社会である。
※書籍「ファンベース~支持され、愛され、長く売れ続けるために~」より

アートを表現したものの、農産物の高付加価値につながらず、
〝儲かる農業〟の実現に貢献していない……。

どうすれば、農業をアートにして、〝儲かる農業〟を実現できるのか?

そのヒントは「神のお米」にある。

ローマ法王にお米を献上して神のお米の「権威性」を獲得

冒頭でも紹介した「神のお米」。
書籍「ローマ法王に米を食べさせた男」に紹介されている内容をもとに紹介する。

本書は、石川県の神子原(みこはら)町で作るお米を
ブランド化させるストーリーが詳しく描かれている。

神子原は英語名にすると「The Highlands where the son of God」となる。

著者は、この英語名でどう箔をつけるかアイデア出しをする。
そしてたどり着いた答えが、〝神聖なお米〟として
日本の天皇バチカン市国ローマ法王に食べてもらうというアイデアだ。

イデアを実現するために、まずは宮内庁に飛び込みで
「神子原のお米」を売り込む。

結果は惨敗……。

なぜなら、日本の天皇「献穀田で収穫されたお米しか食べてはいけない」
という仕来りがあったからだ。

そこで諦めずに、ローマ法王にも猛烈にアプローチした。
諦めない精神により、ローマ法王に食べてもらえることとなった。
もちろん、生産地は水が綺麗で米作りとしても最適の土地であるため、
品質はお墨付きのお米である。

その実績を「資産」として、あえて「海外メディア」にプレスリリースとして
売り込んで取り上げてもらうに成功する。

なぜ、日本のプレスリリースではないのか?

それは、海外で話題になったニュースの方が日本でも注目されるからだ。
逆輸入の形で、「バチカン市国ローマ法王が食べたお米!」として
日本国内でも〝仕掛けの通り〟話題となる。

百貨店では品切れを起こし、神子原の米価は倍増した。

これぞ、ローマ法王が食べたお米として神格化し、
「権威性」の獲得に成功したブランディングの事例である。

お米に映画を見せて映画監督に送った「映画米」

同様の発想で、農業をアートとしてブランディングに取り組む事例がある。

それは、滋賀県長浜市の若手集団が取り組む「映画米プロジェクト」だ。

コンセプトは稲が育つ田んぼ全体に映画を投影し、
映画を見て育ったお米を映画監督に贈るものだ。

youtu.be

正直、需要が衰退する中、米づくりは斜陽産業である。

そんな中、世界一おもしろいお米づくりを目指し、
『Rice is comedy(米づくりは喜劇だ)』をコンセプトに掲げて活動している。

同郷の身として応援している。

現在、「ゲリラ炊飯バス」を合言葉にクラウドファンディングも実現している。

camp-fire.jp

ぜひ、活動を見て頂けるとありがたい。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

「農業×DAO」編~超レアな〝農作物〟をDAO型コミュニティのトークンにする!~

あなたは「DAO」の言葉は耳にしたことがあるだろうか?

DAOは「Decentralized Autonomous Organization」の略語。
日本語では「自律分散型組織」と翻訳されている。

正直、非常に分かりづらい和訳……。

分かりやすい例えで表現しないことには
せっかく、素晴らしい仕組みも広がらない。

そこで私自身、「DAO=社長不在のヨコ型組織」と捉えている。

組体操に置き換えると、
人間ピラミッドではなく円陣」のイメージである。

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DAOの組織イメージ

今回は「農業×DAO」の発想で、どのような仕組みが作れるかを紹介する。

想像が9割の内容ため、アイデアの一つとして、
楽しみながら読んでいただけるとありがたい。

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変な農作物こそが価値になる!?

目次

 

なぜ「DAO」が注目されているのか?

いくつか理由はあるが、一番大きな要因は「リモートワークの推進」である。
家に居ながら、人と繋がることが日を追うごとに一般化している。
あなたも、一度も会ったことがない人とつながる機会が増えているはずだ。

そんな環境下、「ブロックチェーン」と呼ばれるデジタル技術が
発達したことが追い風となって浸透を加速化させている。

ブロックチェーン」と言えば、「ビットコイン」を思い浮かべる方が多いと思う。
ビットコイン」は暗号資産の一つであり、認知度はかなり高い。

2019年の調査では「91.7%」であり、年齢層と比例して認知度が高まる。
マクロミルとHashHubの調査より(2019年8月)

ビットコイン」はDAO(ヨコ型組織)で運用されている分かりやすい事例である。
なぜなら、「ビットコイン」を発行しているのは国や組織ではないからだ。
発行数や運用方法は予めルールがプログラムされているため、
誰も介入してルールを変更することができない。

ビットコイン保有している=DAOに参加している」状態である。
保有した時点で、あなたもビットコインの運用の一員となったも同然である

DAOの特徴は大きく次の3つが挙げられる。

  1. 世界中の誰もが参加することができる。
  2. 意思決定はすべて組織内で完結できる。
  3. 意思決定の透明性が担保できる。

さらに詳しく知りたい方は書籍「ブロックチェーン革命」がオススメである。

DAOの抱える課題は報酬の設定

前項までで、DAOの仕組みやメリットを紹介してきた。

「DAOって面白そう! 早速入ってみよう!」

とは、なかなか ならないと思う。

なぜなら、DAO型のコミュニティは海外のものが主流であり、
英語ができることが前提であるからだ。

さらに、ECサイトでポチる感覚で〝ワンクリック〟で、
カンタンに入れるようなものではないのが現状である……。

もちろん、ビットコインを投資として取引して、
間接的にDAOに参加することは口座開設とお金さえあればできる。

しかし、DAOの良さは何と言っても、

「平等な立場で意思決定をして物事を進めること」である。

ビットコインに投資しただけで 何かの意思決定に参加できないことは
容易に想像ができるはずだ。

そして、一番肝心となるのは、DAOへの参加に対する
「動機=モチベーション」である。

✓ 参加したら面白そう
✓ 自分の得意を生かせそう
✓ 参加者同士のつながりを楽しめそう

など、たとえ〝無報酬〟でも参加する方は一定数はいるだろう。

しかし、参加者全員が好奇心だけで、ボランティアで参加しているわけではない。
DAOは自律的に動く組織形態であるが、
「運営のすべてが無報酬」というわけにはいかない……。

そこで、現状は、「token(トークン)」と呼ばれるコミュニティ内通貨を発行し、
個人の働きに応じて付与する仕組みが主流である。

このトークンに価値を感じないことには、
参加者を集めることはもちろん、働いてもらうことは難しいだろう。

私は「農業×DAO」のコミュニティ構想を実現するために一番重要なポイントは
トークンをどう設定するか」にかかっていると考える。

超レアな〝農作物〟をトークンにする発想

そこで、「農業×DAO」のコミュニティでは、
トークンを〝超レアな農作物〟と引き換えることを構想している。

ヒントとなるのは、前回のブログで紹介した
1本1万円のネギ「モナリザ」である。

villagehunter.hatenablog.com

今回は、1万円のネギのさらに上を行く、1粒5万円のイチゴを事例に紹介する。

書籍「ひと粒五万円! 世界一のイチゴの秘密」をもとに執筆している。

一粒なんと5万円……

本書は50歳を過ぎてからイチゴ作りに挑戦した一人の熱すぎる男の物語である。

男の経営する奥田農園は岐阜にある。
奥田農園の奥田さんが生産するイチゴの品種名はズバリ「美人姫」である。

www.bijinhime.jp

そして、なんと、この品種を開発したのも、奥田さん自身である。

奥田さんはさぞ儲かっているのだろうと思いがちだが、
ひと粒5万円の最高級「美人姫」は年間 数個出るか出ないかのレベルである。

なぜなら、重量は80g/個以上、かつ、品質が担保できることが前提であるからだ。

一般のイチゴの重量は10~20g/個……、
最高級「美人姫」は その10倍近いサイズである。

そのため、奥田さんの収益源はやはり
家庭向けの単価 数百円のプラスチックパックの商品である。

最高級「美人姫」だけでは食べて行けないのが現状である。

最高級のイチゴをトークンと交換する発想

このように、農産物には隠れた超レアなものがたくさん存在する。
そこで、年に数個しか出ない超レアな農産物を写真に撮り、
「デジタル写真としてNFT化」するアイデアがある。

「NFT」について、知りたい方は次の記事を読んでいただけるとありがたい。

villagehunter.hatenablog.com

「デジタル写真」だけだと、コピーすることは右クリックで出来てしまうが、
NFT化すれば〝唯一無二の担保を証明〟することが可能。

「農業×DAO」のコミュニティには、世界各国の農家さんに参加してもらい、
参加者の貢献に応じて、「超レアな農作物のデジタル写真」を提供してもらう。

参加者は農家さんの支援をすることでトークンを集めて、
最終的には「超レアな農作物のデジタル写真」を手に入れることができる。

この「デジタル写真」は二次流通と言って、転売することも可能である。
何に価値を見出すかは人それぞれである……。

特にヨーロッパでは、農業とアートを掛け合わせて
価値を高めている事例が数多くある。

www.pen-online.jp

NFTという素晴らしい技術の浸透により、
「超レアな農作物のデジタル写真」の価値が高まる日も近いと想像する。

農家さんが〝持続的な農業〟を続けられるよう参加者同士で支援し、
貢献に応じて報酬を得られる仕組みがDAOでは実現できるはずだ。

Kindle出版~「農業×DAO」編~

現在、「農業×DAO」をテーマにKindle出版を目指して執筆を続けている。

今回、紹介しきれなかったアイデアや事例を惜しみなく紹介する予定だ。
楽しみにして頂けると嬉しいです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

bit.ly

 

(生産する農業から想像する農業へ)