農情人:食と農の現地情報を発信

農村に訪れたときの体験記や食・農業について綴る

いちご、感染病を乗り越えて越冬の準備に入る

先週、「蛇の目病」の感染が発覚してから一週間、感染が広がっていないか圃場に状況を確認しに行った。

久しぶりに一週間、雨が降らず、晴れの日が続いたこともあり、新たな感染は無く、元気に育っていた。

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問題なく育つイチゴたち

株元をよく見てみると、イチゴの新芽が出てきており、順調な生育が確認できた。
新芽が出たという事は、定植から三週間経過し、株が新たな居住地である土壌に慣れ親しんだことを示す。

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新たな芽が出る

これから寒くなるため、ロゼット状態を作り、地面にべったりと張り付いたように広がり冬を乗り越えるための休眠状態を作る。

ロゼット状態を作ると、茎をつくるためのエネルギーが節約でき、そのエネルギーを葉や根に回して、光合成によるエネルギーを、子孫を残す栄養補給を可能にする。
今回、露地における高密植栽培のため、注意点として近隣の株同士の葉っぱが重なり、光合成量が減るのを防ぐため、それぞれの葉がバラけていることを確認する必要がある。

 

一方で、ハウス栽培の場合、冬に休眠状態を作り出してしまうと、クリスマスシーズンの12月にイチゴの需要が急増に応えられないため、特別な栽培方法が必要となる。

それは、ハウス内を暖房機で加温して、休眠状態に入らないよう温度を管理し、電灯を付けて日照時間を長くする。結果、イチゴとしては春と勘違いして実を付けるため、12月のクリスマス需要にイチゴを出荷可能となる。

一方で、休眠しないデメリットとしては、春に近づくと元気が無くなり、休眠の明けた露地栽培のイチゴに比べて収穫量が減る点である。そのため、収量の安定化のためには、いちごの株を春になる前に交換する必要が生じる。

クリスマスシーズンはキロ単価2,500円程度まで上昇するため、その他の時期の一般的な単価1,000~1,500円と比べて2倍程度まで高まっているため、デメリットを勘案しても出荷するメリットがあるという判断である。

vegetable.alic.go.jp

 

 

今回の栽培は露地における成り行きの環境のため、収穫は5月頃を見込んでいるが、休眠を経たイチゴから何回収穫できるか楽しみである。