農情人:農業は「創造業」~Metagri(メタグリ)実現へ~

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農業は儲かるのか?~ユダヤ人大富豪の教え~

「農業って最近、テレビやメディアで注目されているけど儲かるの?」

私自身、最近、こういった質問を受けることが増えている。

恐らく、ベンチャー企業による農業分野への参入が増加して、新たな仕組みで農業課題を解決するサービスが増えていることが背景にあると考える。

そこで、今回は「農業は儲かるのか?」をテーマに綴る。

 

目次

 

儲かるかは農業の捉え方次第

私の見解では、「農業を製造業」として捉えて、農作物を生産して売るという考えでは儲からないと考える。

一方で、「農業をサービス業」と捉えて、コアとなる顧客を喜ばすことに専念すれば、儲かる農業を必ず実現できる。

 

ユダヤ人大富豪はコアファンを大事にする

みなさんは「ユダヤ人大富豪の教え」という本を読んだことありますか?

この本は、ベストセラー作家の本田健さんが2003年に執筆した著書で、既に100万部を突破している。
私自身、ことあるごとに何度も読み返しているバイブルである。
本書の内容は、主人公のケンがアメリカに行き、ユダヤ人大富豪の老人との対話をもとに展開していく。
老人は自身の経験をもとに、ケンとの対話と実務を通して大富豪のマインドを育む。
その中で、大富豪になるための「営業」に対する考えが紹介されている。
重要点はいかに、核となる顧客を見つけて、その顧客を逃がさないことである。
一度、核となる顧客を作れば、その顧客の口コミで営業をしなくても売れ続ける仕組みができる。このサイクルに乗ればトップセールスになれるというものである。
これが大富豪になるための肝である。
ケンは、この考えを体現するために、電球1000個を1ドル以上の価格で3日以内で売るという試練を乗り越える。

農業をサービス業として展開するために

では、農業を製造業ではなくサービス業として、どのように核となる顧客を獲得して、価値を提供するべきか?

郵便局で飛ぶように売れるトマトを作る農家

ここで、山口県宇部市でトマトを生産する農家さんを紹介する。
その農家さんは生産したトマトをスーパーではなく郵便局で販売している。
郵便局ではトマト以外の農作物を売っていないにもかかわらず、顧客はトマトを買うためだけに開店前から並んでいる。

最近では事前に整理券が配られるほどの賑わいぶりである。

私自身、郵便局で飛ぶように売れているトマトの様子を写真で撮っていたら、常連の顧客に「これ以上情報を広めないで欲しい」と警告されたほど顧客は熱狂している。

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こだわり抜かれた絶品トマト
顧客に並んでまでして買う理由をヒアリングしたところ、「食べるのは自分だけでなく、孫や家族と美味しさを分かち合えるトマトだから」とのことであった。
特に、常連の顧客からは、トマトの詰め合わせを友人や知人のところに直送したいという依頼もよくある。

人に紹介したくなる厳選の完熟新鮮トマト

なぜ、ここまで顧客の心を掴んで離さないトマトが存在するのか?
トマトを生産する農家さんは、トマトを出荷するにあたり、美味しいトマトを作るのはもちろん厳しい出荷基準を設けている。常人では分からない、色味や形を目で判断して厳選したトマトのみを出荷している。
また、一番美味しい完熟で新鮮な状態で提供するために、採れてから24時間以内に顧客に届くように徹底している。
この厳しい独自の出荷基準と最高の状態で届けるというこだわりによって、顧客が家族や友人に紹介したくなるトマトとして売れ続けている。
いいものをプレゼントすると、受け取った人はもちろん、プレゼントした人も嬉しくなるところがこのトマトのサービスであるかもしれない。
実は、プレゼントは貰う人より贈る人の方が幸福感が高まるという研究結果もある。
 

ファームコダワリーではギフト用農産物のみを扱う

現在、新サービスとして 「ファームコダワリー」というこだわりの一品のみを扱うプラットフォームを立ち上げている。
 
今回紹介したトマトのように、限られた農産物のみを扱うため、購入者は「招待制」として、知っている人だけが登録できる仕組みとする。
そして、購入者は贈答用として、大切な家族や友人のために購入することができるサービスに育てていく。
既存のサービスとの差別化は、「出品・購入手数料ゼロ」「市場には出回らない一品を扱う」ところである。
マネタイズのポイントとしては、「ファームコダワリー」に出品頂く農家さんへの農業や作業の効率化に繋がるシステム導入であったり、こだわりの購入者に対する広告提供による収入を考えている。 
 

まだまだある「儲かる農業」

農業を「サービス業」として捉え、コアファンを増やしていくことが儲かりのポイントである。
私のブログ内でも儲かる農業を実現する農家さんを紹介しているので、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。

villagehunter.hatenablog.com

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今回も最後までお読みいただきありがとうございます。