今回は、東大在学中に起業し中退、現在は年商10億円以上の企業を経営する「事業家bot」さんが執筆した「金儲けのレシピ」をもとに儲かる農業を綴る。
目次
結論
15あるレシピの単体だけならば、既存にあるアイデアだが、複数のレシピを組み合わせることで、新たな儲かる農業を作ることが可能。
15のレシピとは
レシピ1 消費者から買う
レシピ2 客に作業させる
レシピ3 まとめると高くなる、切り分けると高くなる
レシピ4 1:n構造を作る
レシピ5 両方から金をもらう
レシピ6 合法的に麻薬を売る
レシピ7 確率をいじる
レシピ8 空気を売る
レシピ9 意思決定に介入する
レシピ10
仕入れで儲ける
レシピ11 他人の財布を狙う
レシピ12 高いものはいいものだ
レシピ13 勝手に「権威」になる
レシピ14 信者ビジネス
レシピ15 究極のレシピ
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レシピ1 消費者から買う
消費者が「売る」ときはプロフェッショナルではない。
*2
消費者は買うのは上手いが、売ることには長けていない。
そのため、貸農園のように、畑を消費者に貸し出して生産した野菜を買い取る事業ア
イデアが挙げられる。
レシピ2 客に作業させる
人件費を抑えるために、従業員や店員の作業を顧客に楽しんでもらう。
そのため、いちごやブルーベリー狩りのような
観光農園で、顧客に収穫と梱包を楽しんでもらうア
イデアが挙げられる。
レシピ3 まとめると高くなる、切り分けると高くなる
世の中の大半の財は「まとめると高くなる」「切り分けると高くなる」に分類できる。
*3
土地は
地上げ屋のようにまとめると高くなり、お肉は小分けにすると高くなる。
レシピ4 1:n構造を作る
インターネットで配信することで、爆発的にnの数を増やすことができる。
*4
ブログや
YouTubeやオンライン授業のインターネットを活用して一人から複数人にサービスを提供する。
農作業のマニュアルや販売のテクニックをまとめて「
Youtube」のような動画でノウハウを販売するア
イデアが挙げられる。
レシピ5 両方から金をもらう
求職者に金を払わせることにより「真に求職者に寄り添った転職仲介」が可能になるという仕組みで成熟市場に切り込んだのが
ビズリーチ*5
今までは求職者は無料であったが、手数料を支払うことでコミットメントを上げる効果もある。
レシピ6 合法的に麻薬を売る
「おしゃれっぽい雰囲気を出して白い粉を客の口にぶち込む」事ができれば、それだけで原則儲かる*6
外食産業はいかにして理由を作り砂糖をお客さんに食べてもらうかの戦略立案が重要。
食と健康の観点から砂糖を売るというのはありきたりのため別軸で考える。
例えば、
マヌカハニーや納豆のように健康効果の高いレシピ提案でセット販売し、習慣化してもらう。
レシピ7 確率をいじる
ギャンブルは、射幸心を刺激することで繰り返し顧客をゲームに参加させる性質があり、 LTV が非常に高いビジネスだ。
*7
スマホゲームの課金や
遊戯王カードのように確率を操作して射幸心を煽る。
農業では、農産物の詰め合わせ販売において、当たり付きとしておまけをランダムで加えるア
イデアが挙げられる。
レシピ8 空気を売る
ディスコは空間に入るだけ、つまり空気を売っているだけなので、
損益分岐点を超えれば、入場料は全て利益になる
*8
水商売や無形商材のように、カタチのないものに付加価値を付ける。
レシピ9 意思決定に介入する
なるべく相手に非合理な意思決定をさせ、会社がたくさん儲かるようにしたほうが有利なわけである。
*9
住宅を買うときに土地選びから真摯に応対することで高い値付けでも買ってもらうような戦略である。
農産物のユーザーである主婦の「レシピづくり」から介入し、高単価な野菜をセット販売するア
イデアが挙げられる。
レシピ10 仕入れで儲ける
「安く仕入れて普通に売る」と「普通に仕入れて高く売る」では「安く仕入れる」ことに競争優位性を置く方が良い*10
「仕入力」がポイントとなるレシピ。
「普通に仕入れて高く売る」は長期的には適正な価格になるため、 「安く仕入れて普通に売る」方がよいとのこと。
規格外や余剰品の作物や食品を安く仕入れて、加工業者へ販売するアイデアが挙げられる。
レシピ11 他人の財布を狙う
人間は自分で払うときは. 多かれ少なかれ
コスパを意識する. ところが金を払うのが他人の時は. むしろ無駄がある方が、贅沢に. 感じられ接待であれば、接待効果. がかえって高い
*11
農産物販売では、BtoBとしてお中元や歳暮向けに贈答品用で販売するア
イデアが挙げられる。
レシピ12 高いものはいいものだ
高級時計や高級スポーツカーいわゆる奢侈財(しゃしざい)は「自分が上流階級だということを示す」ための商品であり、それゆえ「高いからこそ意味がある」
*12
農産物の場合、希少性の高い厳選した農産物を1本もしくは1粒を1万円で売るアイデアが挙げられる。
事例としては、ネギ1本1万円で販売している、ネギ農家さんが存在する。
なぜそんなに高いかというと200万本に10本だけしか取れない、大きくて甘いネギであるためである。
レシピ13 勝手に「権威」になる
「漢字」という、中国 4000年の歴史を持つ、自分のものでも何でもないものに対して「検定」を作って、「認定する側の立場」になることでボロ儲けが可能だった
*13
農業においては、全国の個人農家を独自基準で格付けするというア
イデアが挙げられる。
レシピ14 信者ビジネス
従業員を信者にする仕組みを作り上げることで儲かるビジネスを作ることが可能。
農業事業では、トマトやいちごやリンゴなど、それぞれの農産物アンバサダーを選任。それぞれのアンバサダーに口コミやメディアで宣伝してもらい、高単価で農産物を販売する。
レシピ15 究極のレシピ
究極のレシピ、それは「金儲けのレシピ」を売ることである。
*15
上記、14のレシピをもとに、新規就農者向けに儲かる農業のノウハウを体系化して売るア
イデアが挙げられる。
レシピを組み合わせて新規事業を
上記のような 一つ一つのレシピだけなら既存にあるア
イデアで新規性がない。
そこで、 複数のレシピを組み合わせることで、新たな儲かる事業を考える。
レシピ1「顧客から買う」×レシピ2「顧客に作業させる」
ターゲットを農産物の購入する消費者に焦点を当てて、「消費者である顧客が運営する
観光農園」。
レシピ1「顧客から買う」ものは、顧客のスキルや時間であり、副業としてすき間時間に農園の作業を手伝ってもらう。
レシピ2「顧客に作業させる」という観点で、いちご狩りのように顧客に収穫と持ち帰りを楽しんでもらう。
結果、農家の作業時間を節約でき、収穫と梱包と出荷作業の手間を削減。
レシピ10「仕入れで儲ける」×レシピ11「他人の財布を狙う」×レシピ12「高いものはいいものだ」
企業に焦点を当てて、農家さんから厳選した希少性の高い農産物を
仕入れ、企業のお歳暮のような贈答品向けに販売。
ア
イデアを実現するためには、農家さんとの信頼関係を構築し、厳選した農産物を買わせてもらうことがポイント。
レシピ13「勝手に「権威」になる」×レシピ14「信者ビジネス」×レシピ15 究極のレシピ
農家さんをターゲットに当てて、全国の農産物を格付けし、格付けアップのために
コンサルティングサービスを販売。
例えばりんごの場合、産地である長野や青森や山型のような産地からリンゴを集める。
そして、糖度やサイズや皮の向きやすさのような独自の観点で数値化しランキング付けする。
ア
イデア実現のポイントは、リンゴランキングを世の中に浸透させること。
リンゴランキングの認知度が高めることができれば、ランキング上位に引き上げるための
コンサルティングサービスを各産地の農家さんへ販売。
以上のように、一つ一つのレシピだけなら、既に存在するア
イデアですが、組み合わせることで新たな儲かる事業を作ることが可能。
本書にはたくさんの具体例が記載されているため、新事業のア
イデア出ししたい方にはオススメの1冊。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。