農情人:農業は「創造業」~Metagri(メタグリ)実現へ~

新たな農業のカタチの実現を目指して「Metagri(メタグリ)」をキーワードに活動

【くさおか農園編】物珍しい野菜「マコモダケ」と米粉専用「こなだもん」で差別化を実現!

あなたは「マコモダケ」の言葉を聞いたことがあるだろうか?
「タケ」が名前に入っている可愛い名前であるがキノコの仲間ではない。
筍とエリンギを足したような食感で、味にクセがなく、アクもない野菜である。

前回の記事で紹介したが、
これからの農業は「タネからネタを収穫する」発想が
〝儲かる農業〟実現に必要不可欠である。

villagehunter.hatenablog.com

 

そこで今回は、「マコモダケ」という変わり種の野菜を
生産・出荷している「くさおか農園」の田中まゆみさんを紹介する。

www.tabechoku.com

 

新たな発想で農業に取り組む農家さんなので、
これからの農業の変容に興味のある方にこそ読んでいただきたい。

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くさおか農園

目次

 

祖父から田んぼを引き継ぐ

田中まゆみさんは滋賀県長浜市で就農している。
現在は、3haの田んぼを祖父から受け継ぎ、
一人が食べられる規模の栽培を手掛けている。

受け継いだ土地の8割が「田んぼ」であるため、
お米の出荷がメインとして生計を立てている。

先祖の技術を受け継ぎ、味はピカイチのお米である。

ECサイトでの直販も手掛けているため、
旬の秋には、ぜひ食べてみていただきたい。

kusaokanoen.thebase.in

あのプラットフォームで話題となった「マコモダケ」

田中まゆみさんはお米以外にも複数の野菜を生産販売している。
その一つが冒頭で紹介した「マコモダケ」である。

マコモダケ」の生産を始めたきっかけは
田中まゆみさんの父が、お試しで畑に植えたことに遡る。

ラクターも入れないような農地に
「何か植えるものはないか」と、
どこからか仕入れてきた苗を植え始めたのだ。

初めての栽培にもかかわらず、順調に育ち収穫もできた。

マコモダケ」はイネ科。
田んぼで栽培できるため、
田中まゆみさんの農業との相性も良かった。


試しに、あの有名な産直通販サイトで販売したところ
可愛い名前と物珍しさから飛ぶように売れた。

www.tabechoku.com

もちろん、「マコモダケ」による収益は農業収入全体のうちの一部ではあるが、
話題性を集める役割は十分に果たしたと言えるだろう。

今では、近所で「マコモダケ」苗を欲しがる農家が増えてきた。
田中まゆみさんは苗を欲しがる方には惜しみなく融通している。

この取り組みは、農業界ではかなり珍しい。

なぜなら、市場原理から考えて「供給が増えると価格は下落する」からだ。
そのため、苗はもちろん、農業技術を他者へ渡すことは一般的ではない。

たしかに、〝誰もが欲しがる珍しい農作物〟であれば、
苗を自分だけのものにした方が売上にはつながりそうだ。

しかし、田中まゆみさんは、
そのような考えに〝得〟はないと考える。

✓「地域があるからこそ、農業に取り組めている」
✓「自分の手の届く人から喜んでほしい」
✓「顔が見える人を喜んでもらうことを最優先にしている」

そんな、感謝の心と謙虚な姿勢があるからこそ、
地域でも応援を集めているだろうと想像できる。

提供する農産物への想いは過去の原体験から

田中まゆみさんは過去、アレルギーに苦しんだ経験がある。

そんなとき、「食事療法」と呼ばれる
日々の食事の見直しによって症状が改善した。

その原体験から、

「同じ様な悩みを持つ人の助けになるようなものを提供したい!」

という想いを持つようになった。

パン専用のお米「こなだもん」の可能性

ここで、新たなお米の品種を紹介する。
それは、パン専用の品種「こなだもん」である。

www.naro.go.jp

マコモダケと同様、どこか愛着の湧くネーミングである。

この「こなだもん」の特徴はパンのふくらみを良くする点である。
実は、これまで生産されてきた米粉でパンを作る場合、
ふくらみづらい課題があった。
その課題を「こなだもん」では解決できるのだ。

また、小麦アレルギーの方でも美味しく安心して食べられる
米粉から作ったパンの市場は大きいだろう。

「こなだもん」の生産によって
お米が秘めている可能性がさらに高まりそうだ。

パンがふくらむ米粉を試したい方はこちらから♪

kusaokanoen.thebase.in

田中まゆみさんのように
これまで注目されてこなかった品種の栽培に取り組むことで、
新たな顧客を開拓できる可能性が高まる。

「地域で愛される、その地域にとって当たり前に存在する農家になりたい。」

そんな想いを胸に秘めて農業にひたむきに取り組む姿勢こそが
ファンを集める秘訣だろう。

これからの活躍が楽しみである。

 

これからの農業はファン集めが重要な要素である。
SNSの有効活用もなくてはならない。
そこで、「Z世代向け農業マーケティング」をテーマにした
Kindle出版執筆中である。
他にはない情報を盛り込むため期待していただきたい。

amzn.to

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。