農情人:農業は「創造業」~Metagri(メタグリ)実現へ~

新たな農業のカタチの実現を目指して「Metagri(メタグリ)」をキーワードに活動

行ってきました、日本の農村!

お久しぶりです。

前回記事を書いてから、はや半年ほど経ってしまいました。

時が経つのはこんなに早いものかと実感しています。

カンボジアで過ごした5ヶ月はもっと長く感じたような気がするのですが・・・

時間が経つ早さというのは環境によってこんなに違うものなのですね。

 

さて本題ですが、今回、夏休みを利用して宮城県の山元町という所に

ボランティアツアーのアシスタントとして2泊3日で行って来ました。

 ボランティアツアーに参加した経緯について簡単に説明します。

 

現在はNPO法人GRAという、イチゴのマーケティングサポートを通して

山元町の地元農家を軸に、復興に貢献する団体に参加しています。

その活動の一環で、まだ策定段階ではありますが

観光農園やボランティアツアーを通してより多くの人に活動を知ってもらおう

というプロジェクトが動き始めています。

そのトライアルとして今回のボランティアツアーが実施されました。

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(生長を促すためにイチゴの苗は暗くて涼しいところで保管されています。)

 

今回の仕事は残渣処理と言って、前シーズンの苗の処理を行う作業でした。

真夏のビニールハウスはやはり尋常じゃないくらい暑かったです。

防護服とマスクを装着していたので

体感温度は40度を超えていたんではないでしょうか。

 

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 (枯れた苗を集めて外に運び出します。)

 

仕事の後は、そこで副社長として働いている方の友人が

バーベキューをやっていると言うことで一緒に参加させて頂きました。

一つ大きく印象に残った点は、とても地元を愛している方々という事です。

これは、東南アジアの田舎であっても、日本の田舎であっても

共通している事だと思います。

皆、気さくな方々で初対面にもかかわらずとても仲良くして頂きました。 

 

こんな機会は最近あまりなかったのでとても良い経験でした。

今までは、東南アジアの農村ばかりに目が向いていたのですが

これからは両方の視野を持ち、双方を繋ぐ事で貢献できるような

ビジネスを実現したいと考えています。

 

あまりまとまりがないブログになってしまいましたが今回はこの辺にしておきます。

次回は一日農業体験として埼玉のある農家の元でお世話になる予定ですので

その内容を記事にしたいと思います。

次回も読んでいただければ幸いです。

カンボジアでの生活【第3弾】

2部からかなり期間が開いてしまいましたが、

今回は3部構成の最後にカンボジアで生活する中で感じたことを綴りたいと思います。

 

私自身、かものはしプロジェクトのオフィスが

シェムリアップの都市近郊にあるため農村より都市で生活する方が長かった。

都市とは言っても、バンコクやデリー、ホーチミンなどとは異なり、

高層ビルがほとんどなく、人がごみごみしておらずかなり住みやすく安全であった。

 

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(シェムリアップにある世界遺産アンコールワット)

 

まず初めに、シェムリアップは私が持っていた

カンボジアのイメージとはかなり違った。

おしゃれで落ち着くカフェ、

格安でおいしい料理を提供しているレストランが数多くある。

 

インフラに関しては、インドの地方に比べれば停電もそこまで頻繁に起こらず、

長距離移動したければバスが定期的に走っているため

かなり住みやすい環境であった。

もちろん、日本ほどではないが都市はインフラがかなり整っていると言えるだろう。

 

カンボジア人に関しては、旅行客などの外国人から

ぼったくるという考えがあまりないように感じた。

国民性か習慣によるものかは分からないが、

食べ物や商品を買うときに高く請求されたことはほとんどなかったように思う。

 

しかし、都市であっても英語や日本語を話せる人はかなり少数であり

不便を感じることなく生活するにはやはり「言葉」は必須であった。

そこで、カンボジアで生活する中で私が一番注力した事は

「現地の言葉を使ってのコミュニケーション」である。

 

カンボジア公用語クメール語である。

クメール語さえマスターすれば、

基本的にカンボジア国内どこに行っても通じるようだ。

 

やはり、他の文化や習慣の中で生きる人のことを理解するには

まずその人たちが「普段使っている言葉」が重要なツールだと感じた。

よく英語においても言われるように、ただ言葉が話せて聞けるだけでは不十分で

コミュニケーション力の方が重要だとよく言われる。

もちろんその通りだと思う。

 

ここで、コミュニケーション力と言っても様々な定義があると思うが

私は、「どんな言葉」を「どのようなタイミング」で使えるかが

その能力を計る重要なものさしであると考えている。

 

ここで、一つの場面を例に挙げたい。

「タイミング」としては、1日のうちに1回以上は必ずある食事

「言葉」は、まずその国民がよく食べるもの

カンボジアだと「米」、フィリピンだと「魚」ウガンダだったら「バナナ」。

さらに「おいしい」と「好き」。

 

この3つの単語さえ知っていれば、食事の際に米が出たときに

「米、おいしい」

そして

「好き」

と言えれば多少なりとも笑いが生まれる。

「こんなことで?」と思われる方もいるかも知れない。

機会はなかなかないかも知れないが、

異文化に足を踏み入れた方にはぜひ実践して頂きたい。

 

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(農村での食事ー鶏肉とご飯)

 

私の場合は、この方法で言葉を学ぶ楽しさを知り、

「使える言葉」と「使うタイミング」を見つけ

カンボジアでは5ヶ月間で様々な会話をして

色んな人たちの考え知れるきっかけになったと思う。

 

カンボジア人と話していて一つ驚いたのは、

土地をほとんど持たない農民が

昼食も取れないくらい忙しいにもかかわらず、十分に稼げていないという事実だ。

いわゆる「小作人」と呼ばれる仕事に従事している人である。

 

他人の土地を耕し、日給として賃金をもらうか

土地を借りて米を作り、賃料としてお金や米を支払う。 

賃金や賃料は地主に寄るところが大きいため

小作人が交渉権を持つのは難しいのかもしれない。

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 (笑顔で牛を操る、ホームステイ先の母) 

 

インターン先であるかものはしプロジェクトについて3部にわたって綴ってきたが

5ヶ月と言う長い期間、活動に携わる機会を頂いたことにかなり感謝している。

興味のある方はどんな形であれ、ぜひご参加頂きたい。

説明会も随時開催しており、サポーター会員となって頂ければ

カンボジアの工房訪問は無料で、手厚い説明と案内が得られると思う。

 

それ以外にもボランティアやインターン

プロボノなど色んな関わり方があるのが特徴だ。

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http://www.kamonohashi-project.net/support/

 

実は、最近同じ部署の先輩がかものはしの説明会に参加してくれて

なんと「サポーター会員」になって頂けた。

活動に共感して頂けて、仲間が増えて嬉しかった。

これから私自身、どんな立場で活動に関われるか模索中だが

自分にできる方法で関わって行きたいと思う。

かものはしプロジェクトでの現地インターンを終えて【第2弾】

第2.弾 カンボジアの農村訪問 ~農村を訪問する中で感じたこと~

  

今回は第2弾として、カンボジア農村部の現状について綴りたいと思う。

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カンボジア人口の約7割が一次産業である、漁業や農業に従事している。

そのため、都市から少し離れるとすぐに農村地帯が広がる。

国土の30%ほどが農地である。

30%といってもピンとこないと思うので、農業人口も含めて日本と比べてみよう。

  

 農業人口の比較

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 参考:農林水産省

 

 農地面積の比較

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 参考:農林水産省

 

日本の国土はカンボジアのほぼ2倍であるのもかかわらず、

農地面積はカンボジアより小さい。

また、農民に割合に関しては日本と比べると別次元の世界である。

カンボジア国内において農業が重要な立ち位置にいることは

お分かり頂けたかと思う。

 

これが途上国一般の現状である。

 

  •  農村地帯で2次産業!?

かものはしプロジェクトが運営する工房は都市から1時間ほどの所に位置しており、

農村地帯に囲まれた場所である。

そこで、い草(畳に使われているようなもの)を加工した民芸品を生産し、

農村部において雇用を創出している。

いわゆる2次産業による生計向上プロジェクトである。

 

その工房で働いているのは、女性たちがメインであり、

その家族のほとんどが農業に従事している。

  

かものはしプロジェクトが実施するツアーのお陰で、

彼女たちの家に訪れて話を聞ける機会が多々あった。

一人8ドル程度で参加できるので、カンボジアに旅行に行く際には

是非訪れて頂きたい。

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  (ツアーで家庭訪問したときに撮影した写真) 

 興味のある方は下記のURLをクリックしてください。

かものはしプロジェクト:http://www.kamonohashi-project.net/activity/factory/cfvisit/

 

  • 農村部が抱える問題

農村を訪問する中で、皆が口々に言うことは「が十分に確保できなくて

農業で生計を立てるのが難しい」ということだ。

 

なぜなら、カンボジアは雨季と乾季の二つの季節しかない気候であるため、

灌漑施設がない地域では年一度しか米や野菜の栽培が出来ないからだ。

 ※一部、湖の近くや灌漑施設を持つ地域ではポンプ等を使用して一年に2、3回作付けしてる人たちもいる

  

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 (脱穀の様子) 

 

安定供給や生産性を上げるために灌漑設備を作ろうとしても

多額のお金が必要になってくる。

例え簡易的な井戸を建設するだけでも5万円ほどかかる。

これだけ貯めるには、都市で働く人でも平均月収が稼げたとして、半年ほどかかる。

 

去年(2012年度)であれば

米が約20円/kgでしか売れない農産物市場価格の現状を考えると、

農業で利益を上げて灌漑施設を建設するなど「夢のまた夢」であろう。

 

もちろん灌漑施設がなければ生産性を上げるにも限界があり

収益を上げることが出来ない。

農業で収益を出そうとすると、大きく市場価格に左右されてしまう。

 それも一つの要因として多くの人たちがタイに出稼ぎに行くのであろう。

 

私は、土地はたくさんあるにもかかわらず

最大限に生かしきれていないことに対して「もったいなさ」を感じた。

 

 もちろんJICAなどの援助機関やNGOは一部で活動しているものの

まだまだ十分に行き渡っていないという現状である。

 そのため、村全体が協力して灌漑を導入する

サポートが出来るようなビジネスはかなり可能性を感じた。

  

  • 電気が通っていないのにテレビ・・・

「どういうこと?」と感じた読者もいるかも知れない。

 

電線は農村の家庭には基本的にない。

代わりに、車に内蔵されているバッテリーのようなもので電気を使っている。

 

使い切ると充電されたバッテリーを購入して、

使用済みのものを返却するという仕組みだ。

  

輸送費や充電のコストなどはかかるものの、かなり効率的な仕組みだと感じた。

使いたい分だけ購入すれば良いし、

消費分が目に見えるので必要に応じて使用量を調整し易い。

これは、収入が不安定な農村に住む人たちにとってはかなり都合が良い。

 

そのため、政府が電気インフラを整えるために

各家庭に配線を引いて電気を通すよりも

各拠点にバッテリー充電施設を整えてより手軽に購入できるようにした方が

はるかに現実的で農村地帯に恩恵をもたらすであろう。

 

しかし、聞いたところによると工房がある地域にも近いうちに

電気インフラが整備されるそうである。

かなりの費用がかかることが予想されるが、

その金額に見合う効果が得られるかどうかは定かではない。

むしろ灌漑施設の整備のほうが優先順位が高いと感じる。

  

  •  まとめ

電気をバッテリーから使うというような

日本ではありえないような事が途上国農村部に行くと

普通にみられる事が農村訪問の面白みだと思う。

 

どこの農村であっても何かしらの発見驚きがあると思われるので

是非、一度は訪れてみてほしい。

かものはしプロジェクトでの現地インターンを終えて【第1弾】

3月上旬に5ヶ月間のかものはしプロジェクト・カンボジアオフィスでの

現地インターンを終えて帰国した。

※かものはしプロジェクトについて詳しく知りたい方は下記のURLをクリックして下さい

http://www.kamonohashi-project.net/

 

今回は、カンボジアインターンをする中で学んだことや感じたことを

以下の三部構成で綴りたいと思う。

  

第1.弾 カンボジア人との仕事 ~カンボジア人と仕事をする中で学んだこと~

第2.弾 カンボジアの農村訪問 ~農村を訪問する中で感じたこと~

第3.弾 カンボジアでの生活 ~生活する中で心掛けたこと~

  

第1.弾 カンボジア人との仕事 

本日は第1弾として、シェムリアップのオフィスで

カンボジア人と働く中で得た教訓や学びを綴りたい。

 

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 (オフィスでの会議の様子) 

 

カンボジア人は基本的に明るい真面目優しい

そのため、日本人と気質が合うため仕事もしやすかった。

 

一緒に働く中で私が一番重視したことが、カンボジア人スタッフとの人間関係だ。

外国人であるという距離感を少しでも近づけるためには、

仕事とプライベートにおいて良好な関係が築く事が肝心だと思った。

プライベートでの会話では普段話さないような真剣な話も聞けた。

それは、相手が何をモチベーションにして働いているかを知ることの出来る

大きなチャンスであった。

 

日本でも同じことかもしれないが、

文化の違う人たちと働くときには特に重要であるかもしれない。

その結果、仕事でも意見を聞いてもらいやすくなったり、

相手が忙しそうにしていても話しかけやすくなったりしたように感じる。

ここから、異文化の人たちと仕事をするときは

仕事以外のその人自身についての深い話が出来るかが重要かもしれない。

 

とは言っても、いくら信頼関係が築けたといっても

仕事がいつもスムーズに行くとは限らなかった。

カンボジア人スタッフに仕事を依頼する事や、課題を課す事が多々あった。

そして、ある程度の期間をおいて

私:「あの課題どうなりましたー?」

スタッフ:「忙しいからやっていない」、「よく分からなかった」

私:「・・・」

何もこちらがフォローしなければ完了される事はなかった。

 ※もちろんスタッフや課題によってはしっかりと期限どおりある程度の質で完了してくれる事もあった。

 

分からい部分があったらそのまま放置されたり、忘れ去られたりしたのであろう。

日本の感覚で仕事を振っていたので、分からない点があれば積極的に聞いて

自発的にやってくれるだろうと思っていた。

そのため、仕事や課題を振る際にはそこまで詳細を詰めていなかったり、

進捗状況を適宜確認しきれていなかった。

これは、私自身のフォローアップが不十分であったようにも感じる。

 

 そこで一つ実感したことは、いかに日本の感覚を取り払って

「現地の人たちの目線」

で考えられるかが重要だという事だ。

 

例えば今回の失敗要因として挙げられるのは

分からない事があったときや期限に間に合わないときに

「自発的に報告してもらう仕組み」

が整っていなかった点である。

 

その仕組みを作るためにDropboxとWordを活用した。

Wordでは発生した問題や分からない事をにまとめられるフォーマットを作り

Dropbox上で共有するよう働きかけた。

すると、意外にも問題をしっかりと報告してくれた。

その結果、時間があるときにその問題解決についてアドバイスし、

直接相談に乗ることで課題や仕事を完了してもらえた。

 

その仕組みさえ作れれば、例え私がオフィスにいないときや忙しい場合でも

問題を発見できてすぐさま解決出来た。

この経験から仕組みづくりの大切さを痛感した。 

 

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 (カンボジア人スタッフとの食事会)

 

私は近い将来、途上国農村部でビジネスをしたいと思っているが、

このような失敗経験を十分に生かしたい。

ビジネスをする際には、農民の風習や常識をしっかりと身につけ

仕事を振ることで農村部に貢献できるビジネスモデルを実現したいと思う。

 

次回は第2弾として、農村を訪問する中で感じたことを綴りますので

興味のある方はご一読いただければと思います。

農村で楽しむためのテクニック集

今回は、実際に私が農村に入って行くときに心がけていることを

3点にまとめてお伝えしたいと思います。

実践していただければ、農村でより楽しく過ごせること間違いなしです。 

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1.  何といってもまずは「言葉

  

言葉は人と人とを繋げるのになくてはならないものです。

あいさつやお礼くらいの言葉を使えると、相手に受け入れてもらいやすくなります。

 

これはどこでも同じことです。

例えば日本において外国人に急に話しかけられると身構えてしまいますよね。

しかし、初めに日本語で「こんにちは」や「すみません」と話しかけてもらえると

気が楽になるかと思います。

 

そのため、挨拶の言葉は身につけるとより海外においても

相手に受け入れてもらえやすくなります。

 

次に、重要なのは指差し手帳に載っていないような

日常的に使われている言葉を見つけることです。

指差し手帳に載っている言葉は、フォーマルすぎて

日常的に使われない言葉がよくあります。

 

そのため、よく使うような言葉(5W:なに?どこ?だれ?なぜ?いつ?)に関しては

現地の人に聞いてよく使われる言い回しで覚えましょう。

すると、現地の人も「それを知っているのか!!」と言った様子で

笑っていただけることがあります。

こちらの方が、より伝わりやすく、仲良くなれる可能性があがります。

 

2. 何でも恐れず「体験」してみる

 

まず、農村で生活する中で一番最初の壁になるのが食事だと思います。

農村の人たちが当たり前のように食べている食事、水を口にするのは

かなりハードルが高く勇気がいります。

そこはもう自分次第ですが、リスクを理解しつつも

口にするとかなり信頼してもらえます。

 

 

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(インドで食べたカレー。もちろん手で食べました)

 

やはり、食を通しての人との繋がりはかなり大切です

カンボジアを例にすると、挨拶代わりに「ご飯食べた?」と言うくらいです。

是非、一度はチャンレンジしてみてください。

意外に大丈夫なものです。

 

3. 「共同作業」を探す

 

何でもいいので、家族の人たちと何か共同作業できる事を見つけてみてください。

農作業でも料理でも皿洗いでもなんでも構いません。

といっても、基本的に「何もしなくていいよ」と言われます

しかし、それではなかなか家族との関係を深めることは出来ないと思います。

 

私の場合、農村にホームステイする場合には

材料を買って行ってステイ先の母と一緒に料理をします。

もしくは農業で何か仕事がないか聞いて、ある場合は同行して

出来ることをやらしてもらいます。

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(チャーハンを一緒に作りました。)

 

両方、日本とは勝手が違い大変ですが貴重な体験となると共に

家族との絆を深める機会になります。

 

今後、農村に行く機会がある方は是非以上の3点を実践してみてください。

必ず、農村でのより楽しい生活を経験できると思います。

【番外編】カンボジアでホームステイ

2月の頭に国王の葬儀のため突然4連休が発生しました。

カンボジアで休暇が発生することはよくあるそうです

 

その休暇を使って、私がインターンしているかものはしプロジェクトで働く

カンボジア人スタッフの実家でホームステイに行ってきました。

そこで、今回はホームステイをする中で感じたことについて綴りたいと思います。

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  • 家族での仕事

まずは家族の仕事について、実家では8月から12月はお米の生産と収穫

他の時期ではキャッサバの収穫と加工で生計を立てているそうです。

 

お米に関しては、売値が良い時は出荷し、悪いときは出荷せず家庭で消費するそうです。

現在は米価がとても低く1kgで$0.2程度だそうです。

そのため、今年は出荷せず家の中にたくさんのお米が積まれていました。

 

キャッサバの収穫

特に今回気になったのはキャッサバを加工するビジネスです。

まずは昼間に家族の4人ほどで畑に出かけて

キャッサバを農家から買い取りに行きます。

 

買い取るとはいっても、土から抜かれたキャッサバが準備してあるわけではなく

自分で土から抜いて運搬器具に積まなければなりません。

キャッサバは1kgおよそ0.05ドルほどです。

かなり安いですよね・・・。

 

水をほとんど必要とせず、何もしなくても育つという利点はあるものの

栽培してから収穫できるまで9ヶ月ほどかかります。

土地に余裕があれば栽培するのもアリですが、かなり儲けは少なそうです。

 

今回は1トンを収穫して来たそうです。

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(運搬機に積まれた大量のキャッサバ)

 

キャッサバの加工

夜6時から ようやく加工業がスタート!!

といっても機械で加工するわけではなく法長で一つ一つ切っていきます。

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(キャッサバのカットを体験しました)

 

昼間の暑い中、キャッサバを収穫する仕事はかなり大変な上に

切る作業もなかなか大変でした。

2時間ほど切っただけなのに手にマメを作ってしまいました。

 

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(バイトを雇うときは、バケツ2つ分で$0.12の歩合制給料)

 

切った後は天日で乾かし、ようやくタイへと出荷します。

出荷するのは他の業者が行うのでここまでが家族の仕事となります。

この加工によって得られる給料は1kgおよそ0.15ドルほどだそうです。

単純計算で1kgの加工で0.1ドル稼げます。

 

余談ですが、カンボジアで0.1ドルというとシェムリアップ市内では

味気ないシンプルなパンが1つ買えます。

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キャッサバの用途

タイへ出荷してそれが売られると思いきや、

工場で再び加工されてようやく小麦粉になるそうです。

 

「なぜカンボジアの工場に出荷せず、わざわざタイへ送るの?」

という疑問が沸き聞いてみたところ

カンボジアへ出資して工場を建てる外資企業が

現在のところないためだそうです。

 

そのため、安くない輸送コストをかけてタイへ出荷し、

加工後の小麦粉を再び輸入してカンボジアの食卓にパンや麺が並ぶそうです。

かなりのフードマイレージが溜まっています。

フードマイレージとは、食品を生産し出荷するためにかかったエネルギーを足し合わせたものです

 

2年前から始まったキャッサバの加工

最近、タイでキャッサバを買い取る市場が出てきたそうです。

そのため、以前までは米の収穫が出来ない時期はタイへ出稼ぎに行っていたそうです。

 

実は、今回のホームステイ先はタイの国境から近く、

出稼ぎに行くのも比較的容易です。

しかし現在は、キャッサバの加工により出稼ぎに行かなくても

ある程度生計を立てられるようになったそうです。

 

  • とはいっても・・・

体験して感じたのですが、やはり仕事が大変な割りにあまり稼げない辛さです。

例えこのビジネスで生計を立てられたとしても、

貯蓄や投資に回せる金額は限られますよね。

その結果、子供の教育へ投資や何かあったときへの備えがかなり難しくなってきます。

 

そこで、村全体に資金を貸し付けて

農民たちが共同でキャッサバを小麦にする機械を購入する事で

もう少し農民が得られる利益を上げられる可能性はあります。

少ない金額では難しいかもしれませんが・・・

 

カンボジアの都市では簡単に手に入るタイ産の小麦粉の裏側では

こんな苦労があるんだなと今回のホームステイを通して知ることが出来ました。

少しでもこの経験を将来のビジネスに繋げて

農業で稼げる仕組みを作りたいと思います。

 

今回もお読み頂きありがとうございました。

フィリピンとの出会い

今から4年前の2009年、大学2年生の春休みにフィリピンに出かけた。

 

この時に参加したのはワークキャンプと言う、

スタディーツアーとはまた違った内容のツアーであった。

 

ワークキャンプの内容は大きく分けて以下の3つが経験できた。

  1.  農村の家庭にフィリピン人学生とホームステイ
  2. 小学校に井戸の建設
  3. 英語での 参加者同士の討論や学びのシェア

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このツアーはLOOBというフィリピンに拠点を置くNGO団体が

現在でも春と夏に実施しているものなので、興味のある方はぜひ参加してほしい。

http://www.loobinc.com/

 

このツアーの中で一番思い出深いのはやはりホームステイだ。

内容を詳しく説明すると、大学や高校に通っているフィリピン人青年と共に

貧困地域に住む家庭で二人もしくは三人一組で10日間ほど滞在しながら

ボランティアなどが経験できるものである。

 

ここで、一緒にホームステイするフィリピン人の青年たちは、

その地域に住んでいるわけではなく、別のルートで集まってきた人たちである。

彼らが住む地域はまちまちであり、都市に住んでいる人もいて、

農村部に住む人たちとは違った観点から話を聞けた。

 

一つホームステイをする中で驚いたのは、貧困地域に住む家庭でも

カラオケがあった事だ。

フィリピン人は基本的にみんなで集まってワイワイするのが好きで、

そのためへの投資は惜しまないそうである。

その上冗談が大好きで、笑わない日は無かったほどである。

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これは、「国の状態が良くない」、「政治が腐敗している」、「お金が無い

という問題に卑屈にならず毎日を出来る限り楽しむという本能なのかもしれない。

これは一般的にではあるが、現在、日本に欠けている部分のような気がした。

そこに、自分も共感しフィリピン人の性格が好きになりハマった。

 

この時、一緒にホームステイした彼はその頃大学に通っており

専攻は看護士であった。

なぜ看護を勉強しているのかと聞くと、目的は海外に出稼ぎに行くためであった。

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実はフィリピンの海外出稼ぎ人口は1000万人を超えていて、

出稼ぎによる外貨獲得が国の経済を支えているといっても過言ではない。

 

特に、看護士船乗りの二つの職種が

海外に出稼ぎにいけるチャンスがかなり大きいそうである。

 

彼が言うには、フィリピンでは仕事を得るのが難しい上に賃金も低いため、

家族を支えるには海外への出稼ぎが一番得策だそうだ。

 

聞いた話によると、大学を卒業したとしてもKFCやMcDonaldsで

働ければ良い方だそうだ。 

例え日本ではアルバイト感覚で働くような会社でも

フィリピンでは何回もの試験と面接に通過しない限り働くことが出来ない。

さらに、雇用試験にかかる費用もバカにならないそうだ。

おそらく、そのような環境が多くの出稼ぎ労働者を生んでいるのであろう。

 

毎日明るく、楽しく、陽気なフィリピンという国であっても、

お金が稼げないという問題のために遠い海外に働きに行かざるを得ない状況がある

という事実を知りショックであった。

 

私はここで初めて、日本人とフィリピン人の立場の違いを実感した。

その時まで、正直、自分は社会のことをあまり理解しておらず、

お金がなくても人は幸せになれると信じていた。

しかし、ある程度のお金がないとそのようには思えない。

事実、自分が大学で勉強出来て、サークルの活動が出来て、

海外に旅行に行けるのは親がほぼ休日無く必死に働いてくれているお陰である。

自分がこんな当たり前のことを知らない振りして、

よくお金は必要ないといえたものだったなと自分の浅はかさに気付かされた。

 

このような気付きを生かして、このような立場にいる自分だからこそ

出来ることはあると信じている。

 
次回は番外編として、農村に訪問するときに自分が心がけていることを
まとめてみたいと思います。
 
今回も少し長くなりましたが、お読み頂きありがとうございました。