農情人:食と農の現地情報を発信

農村に訪れたときの体験記や食・農業について綴る

就農する前に!【書評】「絶対にギブアップしたくない人のための 成功する農業」

日本国内でイチゴ栽培研修と農業参入に必要なサポートをパッケージで提供するGRA 代表である岩佐さんの書かれた農業本。

イチゴだけでなく、農業経営に必要な知識や農業の現状と未来への考え方を岩佐さん自身の経験から学ぶことが出来、事例も多く非常に分かりやすい。 

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農業を始める前に

 農業に携わろうと考える方にお勧めの1冊である。

学びとなったポイントをまとめる。

目次

 

農業を始めるにあたっておさえておくべき6つのポイント

①農業をやる目的:ミッションとして、なぜ自分がやる必要あるのか具体化させる

②生き方:生きるために必要な収入や、時間の使い方の優先度を決め、年間のスケジュールイメージを立てる。

③生産作物:市場のサイズや将来性をもとに作物や作型を決める。

④長期計画:10年計画を策定

⑤資金調達:生産作物と計画に基づいて、必要な資金を自己資本か融資か考える。

⑥人的ネットワーク:上記の実現のために、農家や農業法人や農業資材屋など人的ネットワークを作る。

⇒これらを明確にすれば、失敗する確率は減るとのこと。詳細の考え方は本書に記載。

 

農協不要論は危険

いま、農協は中抜き商売として、不要論が叫ばれているが、農業として重要な役割を果たすことも事実。
※農協は市場における作物の売り上げに対する一定の割合を手数料として収入とする。
例えば、農家の販路を市場を介さずに直売に制限してしまうと、趣味で作物を生産する農家や売り残しの回避のために安売りに走る農家により値崩れのリスクあり。
そのため、農協の介在価値としては出荷量の調整により適正価格を維持する。
また、農協は、品質に対するルールも厳しく、品質の保証もあるため、市場としても農協の値付けを尊重する。産地の生産量次第では交渉力が高く、市場に対して価格を上げるように動く。
 

事業計画の参考

ある就農2年目農家の10か年計画の中身を公開しており、雛形もあるため、自身が事業計画を書く際に非常に参考になる。
 
農業に対して、客観的な目線で、何が良い・悪いと偏った意見はなく、バランスのとれた見解が随所に見られるため、農業界を理解したい人にもお勧めの1冊である。