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【チェンマイ旅行記・第四話】🍃タイの大麻解禁とその可能性

第三話「山々に広がるいちご畑での感動の再会」では、3年ぶりに訪問したチェンマイの山々に広がるイチゴ畑での仲間との感動の再会をお届けしました。

villagehunter.hatenablog.com

 

第四話では、同じ農業でも全くモノと言っていい、日本ではお目にかかれないあの農作物のお話をつづります。

 

目次

タイの大麻解禁の波

タイでは2022年6月9日に大麻の栽培が自由化され、それ以来、その是非について活発な議論が展開されています。医療目的での使用が2019年に合法化された後、化粧品や飲料など産業用の利用も可能になり、多くの業界が大麻ビジネスに進出しています。

大金を投じて栽培に命を懸ける

そんな大麻が解禁されるタイに拠点を移し、なんと2000万円近くを投資して大麻の室内栽培を手がける方の現場を訪れました。これは、日本では見られない衝撃的な体験でした。
室内栽培で環境をコントロールして、世界一の最高品質の大麻を作るために命をかけて栽培に従事している方の熱意に触れました。

栽培現場の様子(イメージ)

温度や湿度の管理はもちろん、タイ国内では決して手に入らない肥料を輸入しないことには最高品質の大麻は作れないようです。

栽培の詳しい内容は次の漫画にも描かれています。

・東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男
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東京カンナビス特区 大麻王と呼ばれた男

植物をこよなく愛す花屋の主人公がお金に困って、大麻栽培を始める中で才能を発揮するというかなりグレーな漫画である(笑)。

日本における大麻市場はどうなるか

こと日本においては大麻に対する関わり方は注意が必要です。
なぜなら、大麻取締法により、所有していると「所持」罪に該当するからです。もちろん、栽培することもご法度です。
大麻取締法のゆらいや存続理由については、賛否両論ありますが、ここでは触れません。

そんな背景を踏まえて、自身の立ち位置や今後の行動を考えてみました。

結論は露地栽培のように、”自然な環境”で生産する大麻の調査を進めていきたいと考えています。
特に日本においては、麻薬取締法の改正により医療用大麻解禁の可能性は秘めています。そんななか、自然栽培を前提とした大麻のこれからについても可能性を感じています。そのため、まずは細々と調査を進めていく考えです。

今後の法改正を見据えた実験の位置付けとして、農業とブロックチェーンの第一人者と新しいシナジーを築くことを目指しています。
特に、農業×ブロックチェーンの発想でいくと、栽培や出荷のトレーサビリティを国の指定するブロックチェーンで管理し、利用者にはNFTでの取引を可視化することで、プライバシーを保護しつつ、ポジティブな影響をもたらすことができるはずです。

トレーサビリティをブロックチェーンで管理する仕組みの構築は開発費や導入費がかかるため、高単価作物でないとなかなか現実的には普及しません。

仮に、この取り組みが実現した場合、他の農作物にも展開可能な点が大きな魅力です。

海外の大麻合法化の流れやブロックチェーンの成功事例をもとに、日本での大麻解禁後は課題を明確に見据えた上でスモールスタートで取り組むのが現実的です。

また、医療関係者やブロックチェーンの専門家との連携により、医療とブロックチェーンの領域でのイノベーションの可能性も秘めています。
制薬メーカーはもちろん、大学や研究機関を対象とした事業づくり支援も可能だと感じています。

日本においては黒に近いグレーゾーンは攻めない

私のポジションは、何よりも「ホワイト」、つまり合法的な活動を前提とします。
だからこそ、大麻使用による”キマる”成分の要因となるテトラヒドロカンナビノール(THC)が過度に含まれる成分強化の事業には手を出さないことが私のスタンスです

大麻の可能性とともに、そのリスクもきちんと理解し、適切な対応を行うことが、これからの大麻産業の発展に必要な姿勢だと考えます。

これからも状況を見守りつつ、大麻に対する理解と関わり方を深めていきます。これらの経験と学びを皆様と共有できることを楽しみにしています。

4シリーズにわたってお届けした【チェンマイ旅行記】は以上です。

次回からは、一転して、Kindle出版としてシリーズ化してきたMetagriシリーズ第5弾(AI編)の執筆状況を紹介をしていきます。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。