宇都宮のニンニク農家を訪れて【第1弾】~手に入らない生ニンニクの収穫祭~
「カマキリの子供がいるよ~!」
「幼虫がいたよ! 何の幼虫かな?」
大人も子どもも、みんなが夢中で、土や虫と戯れながら、ニンニクを引っこ抜いている。
今回は、「農人たち」という企業が運営する、栃木県の宇都宮市にある農場のニンニク収穫祭に参加させて頂いた。
ニンニクは土に植わっており、収穫期になると、株元を引っ張って土から引っこ抜く。
感覚としては、昔、ゲームで流行った「ピクミン」のようなイメージである。
収穫後の生ニンニク
本日は天気がとてもよく、雲一つない快晴であった。
そのため、引っこ抜いた後のニンニクは乾燥させるために天日干しにした。
天日干しの様子
実は、生ニンニクは市場においてほとんど流通しておらず、スーパーで売られているニンニクはほぼ乾燥ニンニクである。
「農人たち」さんも、販売するニンニクは時間をかけて乾燥させている。
仮に、運が悪く、収穫前や収穫時に雨が降った場合、天日干しが出来ない上に、湿った状態のニンニクは乾燥機を使用して乾燥させる。そのため、天日干しに比べて期間と燃料代が大幅にアップする。
そういった意味では、ニンニクの生産販売はリスクの高い商売のようである。
そして、ニンニクを天日干しにした後、茎を切る作業が次に待っていた。
生ニンニクの茎を切る様子
ニンニクの茎は基本的に食べられることは無い。
一方で、ニンニクの芽はスーパーなどで売られているが、あれはニンニクが土に植わっている、収穫前に出てきた花芽を先に収穫したものである。
茎を切り取った後、ニンニクをケースに集めて、乾燥機に入れて本日の作業は終了である。
今回は天気が良く天日干しをしたため、乾燥期間は2週間を予定しているそうだ。
乾燥部屋の中の様子
今回、ニンニクの収穫作業は初めての体験であったが、市場では乾燥ニンニクしか手に入らないことは、正直、知らなかった。
ネットで調べると出てくるが、生ニンニクは生産者しか食べることが出来ない代物だそうだ。
なぜなら、収穫後、時間が経過するとニンニク中の水分がとんでいくため、乾燥ニンニクと化してしまうからだ。
しかし、今回は収穫祭。
特権として、普通は食べられない生ニンニクを今回食べることが出来た。
詳しくは、次回、「ホクホクのジャガイモのようなニンニク」というテーマで綴りたいと思う。