【第2弾】カンボジア訪問記~水浴び用の水を買う!? 農村における水事情~
今回、1年ぶりにSALA SUSUの工房を訪問した。
NPO法人かものはしから独立してから早1年以上経過し、カンボジア国内はもちろん、台湾への商品のラインナップと質が益々向上していた。
今回は、SALA SUSUで長年、ミシンの部門で働くソムナーンさんの家に訪問させて頂く機会を得た。
8年前から働いているため、私自身がカンボジアでインターンしている時から活躍されているプロデューサーである。
今は25歳で、既に結婚もしており、3歳の娘の母親でもある。
家はもちろん自前で建設
ソムナーンさんと夫と娘の3人で暮らす用の家を建てたとのことで、家中を見せて頂いた。
屋根や壁はトタンを使用し、床は木材を使用した、簡素な高床式の家である。
夫は建築の仕事をしていることもあり、友人の助けを借りながら、建築費用はほぼ材料費のみに抑え、2,000ドル程度で仕上げたとのこと。
木材を使用した場合、竹を使用するより安く仕上げられるが、夏の時期の暑さはかなり厳しいとのこと。
トタンも雨季の雨漏りは防ぎきれないようであり、雨漏りの状況に応じて、家中での寝床は臨機応変に移動する必要があるとのこと。
稼ぎが良いとは言えないのが現状である。
乾季は生活用水を購入?
料理や水浴びや洗濯などの生活用水は、普段、井戸からくみ上げた水を使用している。
しかし、乾季の後半に差し掛かる2月から5月においては、井戸水が枯渇するため、水売りの行商人から生活用水を購入しているとのこと。
値段は1つの大きな水瓶で1ドルであり、家族で使用すると1週間で4つの水瓶を消費するため、月に16ドル程度の出費となる。
農村における月給(30~60ドル)から考えると決して安くは無い出費である。
地下水をくみ上げる機械を導入する手段もあるが、現状は金銭的に余裕がないとのこと。
経済成長によりカンボジアの平均所得は上昇しているとニュースでは言われているが農村におけるインフラの課題は山積しているのが現状である。