農情人:食と農の現地情報を発信

農村に訪れたときの体験記や食・農業について綴る

農家さんから直接買うときの壁は○○

家に居ながらワンクリックで欲しいものを注文する時代。

しかし、農作物をワンクリックで買うことはまだまだ一般的になっていない。

農家さんから農産物を直接買った方が新鮮で美味しいのに、なぜ未だに一般化できていないのか?
今回は 「農作物の産地直送が普及しづらい理由」をテーマに綴る。

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産地直送が普及しない理由

目次

 

産直農作物が普及しづらい理由

コロナ禍を追い風に外出が減り、おうちごはんの機会が増えた結果、食材にこだわる人がどんどん増えている。
農家さんもECサイトを手軽に作れる仕組みや食べチョクのようなプラットフォームが普及したお陰で、市場を通さずに直接、購入者へ販売しする方が増えている。
しかし、まだまだ一般化されていない理由は大きく2つある。
それは、①農家さんの手間と、②右肩上がりの物流費である。
 

1.意外と手間がかかる個配用の荷造り

一般的に青果市場やスーパーに卸す場合は、規格を揃えて、同一の品種ごとにドカッとまとめて箱詰めする。
一方で、ECサイト経由で各個人の顧客から注文を受けると、農産物は出荷先ごとに異なることが多々ある。すると農家さんが収穫した農産物を、一つ一つ丁寧に分類して梱包する必要がある。
旬の野菜の詰め合わせなど、農家さんによっては商品数を絞って販売する場合もあるが、出荷先が複数にまたがると配送日数もバラつき管理は複雑化する。
 
自動仕訳や荷造りを自動化する機械を導入すれば話は別だが、個人で買って投資回収出来るような代物は今のところ存在しない。

2.無視できない物流費

また、各家庭に直送する場合、物流費は市場経由でスーパーへの販売に比べてかなり高くなる。
例えば、ヤマトのクール便の場合、トマト10玉を個人に送るため、60サイズの小さい箱を使っても1000円以上かかる。
10玉で割ると、一玉100円以上かかって、卸売市場を通してスーパーまで送る費用と比べると10倍ほどかかる。
この費用を負担するのは、結局は購入者である。
 

産直の一般化に向けた課題解決のために

では、産直直送で届けるには、農家さんは手間をかけて、購入者は割高な費用を負担しないといけないのか?
ここで、2つの可能性を感じる解決策を紹介する。
それは、「やさいバス」「自動配送ロボット」である。
 

有りそうで無かった「やさいバス」

みなさんは「やさいバス」というサービスを聞いたことがありますか?
仕組みとしては、農家さんはやさいバスが指定する近所の野菜専用バス停まで野菜を持参すれば、購入者の近くにある専用バス停まで運んでくれる。
バス停の特徴は、道の駅や卸売業者の倉庫などがあり、驚くことにスーパーも含まれている。
そのため、スーパーも「やさいバス」に乗ってきた新鮮な野菜を取り扱う。
「やさいバス」というサービスは有りそうで無かった仕組みであり、現在2021年時点では全国10か所に展開。
今後も日本全国に広がっていくと予想できる。

近い将来は自動配送ロボットが活躍する時代

さらに将来的には、ロボットによる自動配送が活躍する日も近いと感じる。
実は、岡山と茨城では既に実証実験もスタートしている。
「Loogia」というシステムを組み込まれたロボットが自身で最適なルートを弾きだして、集荷と配送を担う。
実証実験段階ではあるが、実用化すれば、一般的な物流はもちろん、農業界も大きな恩恵を受ける、
実は、農家さん自身が配送に多大な時間をかけることもあるため、配送時間が無くなれば、生産管理に注力でき、農業が儲かる産業に育つ可能性を秘める。
それだけ、農業において物流は大きな役割を占めている。
新鮮な農作物を安価に手に入れたい私たちとしても、物流課題の解決はとても大きな恩恵を受ける。
 
今回も最後まで読んで頂きありがとうございます。