梨で儲かる農業実現へ~成長促進と高密植栽培の組み合わせ~
前回は船橋の梨農園で農家さんのお手伝いをしながら梨の奥深さを学び、複数の品種を育てる理由を紹介しました。
そこで、今回は「梨で儲かる農業実現へ」をテーマに綴ります。
儲かる農業ビジネスに興味がある方はもちろん、梨をよく食べる方は一読頂けると嬉しいです。
目次
梨農園で儲かる農業を実現するためには?
儲かる農業の実現には「売上アップ」と「原価ダウン」が必要である。
そこで、今回は「売上アップ」に絞って梨農園で儲かる農業を実現するための方法を紹介する。
梨で売上をアップさせるためには、「単価」と「収量」をアップすることが必要。
単価アップのためには需要に応じた出荷調整が肝
収量アップのために高密植で栽培
一般的な梨の樹の間隔は5~6mくらい離れており、それぞれの樹は独立して生育。
一方で、「ジョイント仕立て法」と呼ばれる高密植の栽培方法は逆転の発想で栽培している。
キーワードは「樹と樹をつなげる」であり、樹の間隔は1.5m程度と同一面積に従来の5倍の植樹が可能。
梨の樹どうしを接ぎ木することで相互に成長を補完し、10年近く必要とする梨の栽培期間を半分の5年で実現。
また、梨の樹が一定方向に綺麗に植わっているので、作業時間が大幅に短縮できるというメリットもある。
なぜ儲かるはずの農業がまだまだ実現できていないのか?
なぜ梨農家さんがこんなメリットだらけのはずの「ジョイント仕立て法」を実施していないのか?
それは、「ジョイント仕立て法」実現のためには、どうしても新しく梨を植樹する必要があるからだ。
梨の樹は植えてから数十年にも渡って果実を収穫し続けることが可能な果樹である。
年を経るごとに樹が太くなっていき、強い樹に成長していき収量も比例して増える。
梨の寿命は長く、90年近く育てている農家さんもいらっしゃるほどである。
そんな大事に育てた樹を切り、新たに樹を植え直すことを考えると既存の梨農家さんがこの画期的な栽培方法に舵を切ることはなかなかないと考える。
そのため、「ジョイント仕立て法」に挑戦するのは新規の就農者か、
既存の梨農家さんであれば、造園で新たに梨の樹を植える場合や、寿命を迎えて植え替えるときに限る。
まずは現場を見てみることが最初の一歩
とは言いつつも、新規で梨の生産により「儲かる農業」に挑戦する場合は、今回紹介した「ジベレリン処理」×「ジョイント仕立て法」は重要なキーワードである。
この組み合わせにより、単価と収量アップを実現し、結果的には売上アップに繋がる。
一度、先進的な取り組みに挑戦する梨農園を見学したいという方や、栽培作業を経験したいという方は下記のフォームより登録いただけると幸いです。
現場に出ることで色んな学びや知見が得られることは間違いないです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
梨の栽培作業を手伝いながら梨の奥深さを学ぶ
実はたくさんある梨の品種
苦労してまで複数品種を栽培する理由
1.顧客満足度の向上
2.出荷時期の平準化
3.リスクヘッジ
過去から未来へ繋ぐ新品種の存在
ぜひ、期待していてください。
農業は掛け算で儲かる事業に~電気×貸農園×IT~
掛け算により儲かる農業へ
1.電気
2.貸農園
3.IT
サービス内容は、アプリでユーザーが家からでも生育状況を確認できるというもの。
農業はインフラ産業~農作物だけではない農業の可能性~
SDGsとの親和性の高さ
地域のインフラとしてのソーラーシェアリング
地域住民の巻き込みもキーワードに
農業は農作物を作るだけではない? 絶対に不可欠な○○も一緒に作る農業
目次
右肩下がりの売電価格と右肩上がりの許可件数
ソーラーシェアリングNo.1の○○県
ソーラーシェアリングに参入する3つのパターン
そのため、事業パターンとして下記の3つが存在する。
実は、「つなぐファーム」では1~3の全てを担った経験があり、その点が当社の大きな強みである。当社の経験を踏まえてそれぞれを簡単に説明する。
1.電気だけ作り、農作物は作らない
2.農作物と電気を作る
2017年から1ha規模での栽培を開始し、現在ではジャガイモやニンニクやナスやレタスなど多種多様な作物を生産。
3.農作物だけ作り、電気は作らない
農業は儲かるのか?~ユダヤ人大富豪の教え~
「農業って最近、テレビやメディアで注目されているけど儲かるの?」
私自身、最近、こういった質問を受けることが増えている。
恐らく、ベンチャー企業による農業分野への参入が増加して、新たな仕組みで農業課題を解決するサービスが増えていることが背景にあると考える。
そこで、今回は「農業は儲かるのか?」をテーマに綴る。
目次
儲かるかは農業の捉え方次第
私の見解では、「農業を製造業」として捉えて、農作物を生産して売るという考えでは儲からないと考える。
一方で、「農業をサービス業」と捉えて、コアとなる顧客を喜ばすことに専念すれば、儲かる農業を必ず実現できる。
ユダヤ人大富豪はコアファンを大事にする
みなさんは「ユダヤ人大富豪の教え」という本を読んだことありますか?
この本は、ベストセラー作家の本田健さんが2003年に執筆した著書で、既に100万部を突破している。
私自身、ことあるごとに何度も読み返しているバイブルである。
本書の内容は、主人公のケンがアメリカに行き、ユダヤ人大富豪の老人との対話をもとに展開していく。
老人は自身の経験をもとに、ケンとの対話と実務を通して大富豪のマインドを育む。
その中で、大富豪になるための「営業」に対する考えが紹介されている。
重要点はいかに、核となる顧客を見つけて、その顧客を逃がさないことである。
一度、核となる顧客を作れば、その顧客の口コミで営業をしなくても売れ続ける仕組みができる。このサイクルに乗ればトップセールスになれるというものである。
これが大富豪になるための肝である。
ケンは、この考えを体現するために、電球1000個を1ドル以上の価格で3日以内で売るという試練を乗り越える。
農業をサービス業として展開するために
では、農業を製造業ではなくサービス業として、どのように核となる顧客を獲得して、価値を提供するべきか?
郵便局で飛ぶように売れるトマトを作る農家
ここで、山口県宇部市でトマトを生産する農家さんを紹介する。
その農家さんは生産したトマトをスーパーではなく郵便局で販売している。
郵便局ではトマト以外の農作物を売っていないにもかかわらず、顧客はトマトを買うためだけに開店前から並んでいる。
最近では事前に整理券が配られるほどの賑わいぶりである。
人に紹介したくなる厳選の完熟新鮮トマト
また、一番美味しい完熟で新鮮な状態で提供するために、採れてから24時間以内に顧客に届くように徹底している。
ファームコダワリーではギフト用農産物のみを扱う
そして、購入者は贈答用として、大切な家族や友人のために購入することができるサービスに育てていく。
まだまだある「儲かる農業」
農家さんから直接買うときの壁は○○
家に居ながらワンクリックで欲しいものを注文する時代。
しかし、農作物をワンクリックで買うことはまだまだ一般的になっていない。
目次